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平成二十二年十月七日提出
質問第三四号

米軍普天間飛行場へのオスプレイ配備計画に関する質問主意書

提出者  照屋寛徳




米軍普天間飛行場へのオスプレイ配備計画に関する質問主意書


 米海兵隊の次期主力機となるのが垂直離着陸機MV22オスプレイ(以下、オスプレイという)である。
 現在普天間飛行場に配備されているCH46E中型ヘリの代替機種として、米海兵隊がかねてより同飛行場へのオスプレイ配備を目論んできたことは明白である。だが、旧自民党政権や現民主党政権も沖縄県民の強い反発を予想して普天間飛行場へのオスプレイ配備をひた隠しにしてきた。
 ところで、米海兵隊は去る九月二十九日(現地時間)、十月一日にオスプレイの運用部隊をミラマー基地(米サンディエゴ)で発足させ、二〇一二年十月に十二機、二〇一三年四月に十二機、計二十四機を普天間飛行場に配備するとする「二〇一一会計年度海兵航空計画」(以下、「海兵航空計画」という)を公表した。同計画では、普天間飛行場の駐機場建設や滑走路、路肩等の整備を米軍予算で行うことも明らかになっている。
 以下、質問する。

一 オスプレイは、米国において「未亡人製造機」と呼ばれ、開発段階から墜落・死亡事故を多発せしめている悪名高い欠陥機である。政府は、米海兵隊が公表した「海兵航空計画」の存在を承知しているか、承知しているのであれば、同計画に対する見解を示されたい。承知していないと弁解するのであれば、なぜ公表された同計画を知り得る手段、方法があるにもかかわらず、政府はその措置を講じないのか理由を示されたい。
二 岡田克也外務大臣(当時)は去る八月三十一日、「普天間飛行場の代替の施設に係る二国間専門家検討会合の報告」(以下、「日米専門家協議」という)発表後の記者会見で「新しい要素、オスプレイをどうするかという議論もある」と述べた。一方で、九月十四日の記者会見では「オスプレイ(配備)を前提に議論したとは思っていない」との見解を示している。他方、同日の記者会見で、仙谷由人官房長官はオスプレイ配備を前提に議論されたことを認めた。係る岡田外務大臣(当時)、仙谷官房長官発言を総合すると、少なくとも「日米専門家協議」で普天間飛行場へのオスプレイ配備が協議されたことは間違いないと考える。
 普天間飛行場代替施設へのオスプレイ配備について、「日米専門家協議」における米側からの計画伝達に対する政府の統一見解を明らかにされたい。
三 「日米専門家協議」において、普天間飛行場あるいは同飛行場代替施設へのオスプレイ配備について日米間でいかなる議論がなされたのか、その内容を明らかにされたい。
四 「日米専門家協議」で米側は、二〇〇六年五月に日米合意(いわゆるロードマップ)された普天間飛行場代替施設における軍用機の飛行経路(有視界飛行)について日本政府の従来説明が間違っているとし、大幅に拡大するよう要求したようだ。係る米側の要求と同代替施設へのオスプレイ配備との関係性を示したうえで、米側の要求の有無について明らかにされたい。
五 政府が飛行経路拡大を認めた場合、普天間飛行場の代替施設建設にともなう環境影響評価(アセスメント)自体が成立せず、方法書作成段階からのやり直しが必要だと考えるが見解を示されたい。
六 米国内あるいは派遣国において開発段階から二〇一〇年九月末日までの間にオスプレイが惹起した墜落事故件数、乗員の死亡事故件数を年度別に明らかにしたうえで、事故発生率に対する政府の見解を示されたい。政府として墜落・死亡事故の件数を把握していないのであれば、オスプレイの安全性確認のためにも米政府に必要な情報提供を求めるべきだと考えるが見解を示されたい。

 右質問する。



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