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平成二十二年十月七日提出
質問第三五号

私立高校生の就学支援金、経常費助成に関する質問主意書

提出者  木村太郎




私立高校生の就学支援金、経常費助成に関する質問主意書


 今年度から始まった公立高校の授業料無償化、私立高校への就学支援金の実施は、後者には所得制限を設けており、公私間の格差を助長し、大きな問題となっている。去る三月四日、私は「公立高校授業料無償化に伴う私立高校就学支援金の問題点に関する質問主意書」(質問第二〇六号)を提出したが、これに対する答弁書(内閣衆質一七四第二〇六号)は心のこもらない、冷たいものであり、選挙の時だけ国民に幻想を与える選挙至上主義的な姿を露呈する内容のものであった。さらに追い討ちをかけるように、政府は七月二十七日の臨時閣議において、二〇一一年度予算の概算要求基準を閣議決定し、社会保障を除く各府省の要求額を一〇年度当初予算より一割削減するよう求めた。この概算要求に基づき予算編成された場合、私立学校に及ぼす影響は多大なものがあり、学費値上げや教育条件の切り下げ等に陥らざるを得ない状況が想定され、関係者は危機感を募らせている。さらに、本年四月からの公立高校無償化・私学等就学支援金の実施は、私立高校の保護者から見れば、無償化から取り残されているという気持ちが残り、学費のかかる私学という新しい公私間格差を生み出したと感じている声が上がっている。
 国の根幹をなす「教育」は貴賤を問わず、平等に受けられる機会を与えることが最も重要と考える。
 従って、次の事項について質問する。

一 例えば、わが青森県の場合、首都圏とは異なり、比較的所得の低い世帯のお子さんが私学に学んでいることが多く、独自に国の就学支援金に上乗せして就学支援金を支給しており、当初の予定よりはるかに多くの生徒が上乗せの対象になっている現状である。これでは、公私間格差はもとより地域間格差が広がっていくのではないかと心配するが、菅内閣の見解如何。
二 一に関連し、全国の就学支援金の支給状況を示した上で、公私・地域間における現状をどのように分析しているのか、菅内閣の見解如何。
三 七月二十七日の臨時閣議における二〇一一年度予算概算要求基準における各府省一律一割削減により、私立学校に及ぼす影響をどのように分析しているか、菅内閣の見解如何。
四 私立学校では、経常費助成の単価据え置きに加え、生徒減により、経営が厳しくなっているところが多くなっている。この現実についてどのように対応していくのか、菅内閣の具体的な方針如何。
五 国の就学支援金制度を拡充し、公私間格差をなくすべきと考えるが、菅内閣の見解如何。
六 私学学費の深刻な滞納や経済的理由で中退する生徒が出ないよう、国として今後どのような予算措置を考えているのか、菅内閣の具体的かつ明確な回答を求む。
七 政府は、私立の高校における授業料の減免措置に対する都道府県の補助事業は、地域の実情に応じて、各都道府県の判断により行われるとしているが、厳しい財政状況下にある自治体にとって、補助事業に対する支援は不可欠であり、特例交付金や地方交付税等の措置を今後も継続、拡充すべきと考えるが、菅内閣の見解如何。

 右質問する。



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