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平成二十二年十月八日提出
質問第三九号

米価下落と戸別所得補償に関する質問主意書

提出者  木村太郎




米価下落と戸別所得補償に関する質問主意書


 本年度から米を対象にモデル事業が始まった戸別所得補償制度は、本年行われた参議院選挙の帰趨の鍵となる農村票獲得に向けての選挙対策として導入されたという説がある。JA全農によると、本年九月十五日現在で、平成二十二年産主食うるち米の実販売価格の加重平均は、一万二千八百六十九円/六十sと、二十二年産の米モデル事業の変動交付金の基準価格と比べ、既にマイナス約一千百円/六十sの水準となり、さらに十月四日現在の四十八銘柄の価格は、二十一年産の同時期と比べられる四十銘柄すべてがマイナス三千〜一千円/六十sまで落ち込み、二十二年産普通期米の概算金は、前年産対比マイナス一千四百円〜三千六百円/六十sで設定されており、「いつまで続けられるのか、民主党に騙された」との声もあり、既にこの戸別所得補償制度は崩壊の一途を辿っていると思われる。この一律補償の財源確保のために、土地改良事業の予算は、本年度において、六割近く削減され、現場は窮状を訴えている。農家を一時的に喜ばせるだけでは、明日の農業の基盤安定にはならない。緊急的な需給調整対策を早急に決定し、様々な視点から農業の未来図を描き、総合的な農業政策を明示することが必要不可欠と考える。
 従って、次の事項について質問する。

一 二十一年産米の下落に加え、二十二年産米の需給と価格への影響が懸念されているが、これに対して、どのように考えているのか。またどのように対処していくのか、菅内閣の見解如何。
二 一に関連し、二十二年産米は過剰米の発生が懸念され、二十一年産米の持ち越し在庫などと合わせ、需給ギャップが生じる可能性がある。自公政権の下では「集荷円滑対策事業」により、須く克服してきた経緯がある。需給ギャップに今後どのように対処していくのか、菅内閣の見解如何。
三 一及び二に関連し、この状況に鑑み、全国的な米価下落と在庫を抱える生産者の所得減少、国の財政負担増などによる営農への不安や制度への不信が高まってきているが、今後どのように取り組んでいくのか菅内閣の見解如何。
四 政府は、米価下落の原因が需給ギャップとしている。そもそも要因のひとつは戸別所得補償制度にあるのではないかと考えるが、菅内閣の見解如何。
五 地域における産地資金について、今後の取り組み方、財源確保をどのように考えているのか、菅内閣の見解如何。
六 戸別所得補償は、農地集積に対する配慮が全く講じられていない。自公政権時から行われてきた集落営農や、認定農業者などの担い手づくり、及び農地への面的集積による生産性向上などへの取り組みは、どのように考えているのか、菅内閣の見解如何。

 右質問する。



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