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平成二十二年十月十五日提出質問第五八号
「公益法人制度改革」に係る公益法人認定に関する質問主意書
提出者 吉野正芳
「公益法人制度改革」に係る公益法人認定に関する質問主意書
本件については二〇〇〇年十二月の「行政改革大綱」(閣議決定)以来、数々の各人の御努力でその推進が図られてきていると承知している。
そもそも、本件制度改革の目的は、民間非営利部門をして日本の社会経済システムの中でその活動の健全な発展を促進させるために、行政委託型公益法人を含めて一八九六年(明治二十九年)の民法で定められていた公益法人制度を抜本的に見直すことにある。この公益法人制度を抜本的に改革するため、二〇〇六年三月に「公益法人制度改革関連三法案」が閣議決定され、同年五月に第一六四回通常国会において法案が成立した。その後、公益認定等委員会の発足、ガイドラインの制定等があり、同法は二〇〇八年十二月から施行され新制度に移行している。
これらの前提でこのような改革の円滑な進捗を期待していたところ、昨今の新聞報道等によると直接は公益認定作業の遅れにより新制度への移行が進んでいないという残念な状況にあることが聞こえてきた。確かに国・地方自治体合わせて二万五千団体に上る所管公益法人の数に比較して事務局の体制が不十分である等の理由があると思われるが、次の事項について質問する。なお、当面国所管の七千団体についてお答え頂きたい。
二 公益認定作業が遅れた結果、終盤に申請が殺到して処理しきれないということで前項に関する見通しに不安があるとも聞いている。申請見通し調査等は実施しているのか。あるなら示して頂きたい。
三 一方、既に公益認定の申請を行った法人からは申請に対する認定見通しが見えてこないという不安を聞いている。現在の申請数及び既に認可された法人数は如何。
四 行政手続法にいう標準処理期間(第六条関係)、申請に対する審査・応答(第七条関係)、情報の提供(第九条関係)等の対応は十分されているか。
五 個別の申請法人から「認可は年度末二週間以内にして欲しい」旨の要望があると聞いている。これは、年度途中の認可だとその時点から二週間以内に登記する必要が生じる。そのためには旧法人の決算、新法人の予算作成等の業務が発生することとなり、臨時総会等を開催する必要が生じる。これは、それでなくても限られた人材で運営され、赤字スレスレ・節約最優先の公益法人にとって、つらい支出と思われる。各申請法人が望むのであれば、認可スケジュールに要望を反映してやるのが生きた法律の運用と思うが、政府の見解如何。
右質問する。