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平成二十二年十一月二日提出
質問第一二〇号

再就職等監視委員会に関する質問主意書

提出者  柿澤未途




再就職等監視委員会に関する質問主意書


 再就職等監視委員会は、国家公務員の退職管理について調査と勧告を行う組織として、国家公務員法等の一部を改正する法律の施行により、平成二十年十二月三十一日に設置されている。ところが、同委員会の委員長及び委員がいまだ選任されず、実質的に同委員会は設置されていない状況が続いている。
 この件について、以下質問する。

一 本年十月二十一日に国会に提示された国家公務員等の同意人事案には、「再就職等監視委員会」の委員長及び委員の人事案が含まれていない。
 1 今回の同意人事案において、提示しなかった理由は何か。
 2 鳩山内閣から菅内閣にかけて、十三か月もの間、再就職等監視委員会の同意人事案が提示されていない理由は何か。
 3 今国会中に追加的に同意人事案を提示する考えはあるのか。
二 「再就職等監視委員会」の委員長及び委員が空席になっていることについて、先の通常国会で階総務大臣政務官(当時)は、「(同委員長及び委員を任命せず、実質的に委員会を)設置しない状態が長期間続けば違法状態になるかと思います」と答弁していた。
 1 この場合の「長期間」とは、どの程度の期間を指すのか。
 2 政府として、現時点で委員長及び委員が任命されていないことについて、「違法状態にある。」と認識しているのか。
三 十月十二日衆議院予算委員会における蓮舫公務員制度改革担当大臣の答弁について
 1 再就職等監視委員会に委員長も委員もいない理由について、蓮舫大臣は、「これが今現在動いていないというのは、我々が野党のときにも、その当時の政府でありました自民・公明政権のところから同意人事事項も出てまいりましたが、この再就職等監視委員会にはあっせん承認機能を含んでいるということがありまして、我々は、委員会として適切ではないとして、反対をしていたものでございます。」と答弁した。
  再就職等監視委員会の有していたあっせん承認機能は、「国家公務員法等の一部を改正する法律附則第四条第一項の政令で定める日等を定める政令」(平成二十一年四月三日政令第百十六号)に基づき、昨年末で失効している。民主党が、かつて反対してきた理由は消滅したと考えていいか。
 2 蓮舫大臣は、再就職等監視委員会の監視機能を強化することを検討している旨の答弁もしている。これは、次期通常国会に監視機能強化のための法案を提出するので、それまでの間、現行の監視委員会の人事案を提示しないという意味か。もしそうならば、いずれ法改正を行うことを検討していることが、現行法を執行しない根拠になる理由は何か。
 3 蓮舫大臣は、再就職等監視委員会の委員長などが任命されるまでの間、暫定的に内閣総理大臣が同委員会の監視権限を行使することを認めない旨の答弁もしているが、これはなぜか。
  「職員の退職管理に関する政令」(平成二十年十二月二十五日政令第三百八十九号)に定める暫定的な総理の権限行使に係る規定が違法と認識しているためか。もし違法ないし不適切と認識しているならば、なぜそのような規定を改めずに放置しているのか。

 右質問する。



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