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平成二十二年十一月九日提出質問第一四五号
尖閣諸島沖における衝突事件発生後の政府による邦人保護に関する第三回質問主意書
提出者 浅野貴博
尖閣諸島沖における衝突事件発生後の政府による邦人保護に関する第三回質問主意書
本年九月七日、尖閣諸島周辺に侵入した中国漁船が、我が国の海上保安庁巡視船に衝突する事件(以下、「衝突事件」という。)が起きた。右を受け、同月八日、石垣海上保安部は同漁船の※(注)其雄船長を公務執行妨害の容疑で逮捕した。「衝突事件」に関連し、中国の四川省成都等の都市で十月十六日に大規模な抗議デモが起きた。またそれが飛び火し、翌十七日には同省の綿陽市で日本車が壊され、邦人が経営する店舗が襲われる事態が発生している。右と「前回答弁書」(内閣衆質一七六第七二号)を踏まえ、再度質問する。
二 政府、特に外務省として、これまで中国国内の邦人または日系企業より、今回の反日デモにより被害を受けたことについて、一の「前回答弁書」にある要望を受けているか。
三 二で、受けているなら、これまで何件の要望がなされているのか明らかにされたい。
四 本年十一月十三日より、横浜市でアジア太平洋経済協力(APEC)が開催される。その際に、政府、特に外務省として、日中首脳会談を開催する考えはあるか。また、開催に向け、中国側と交渉を行っているか。
五 四で、日中首脳会談が開催されるのなら、菅直人内閣総理大臣として、その際に今回の反日デモにより邦人並びに日系企業が被った被害につき、中国側に損害の救済並びに明確な謝罪を温家宝首相に対して求めるべきであると考えるが、菅総理の見解如何。
六 前回質問主意書で、政府、特に外務省として、丹羽宇一郎在中国日本国大使を本国に召還する、また一時帰国させ、今回の抗議デモについて詳細な事情を聞く考えはあるかと問うたところ、「前回答弁書」では「引き続き、事態の推移を見極めつつ、適切に対処していく考えである。」との答弁がなされている。現時点において、政府、特に外務省として、右につきどのような見解を有しているのか明らかにされたい。
右質問する。