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平成二十二年十一月十九日提出
質問第一八一号

労働行政における労災認定に関する質問主意書

提出者  阿部知子




労働行政における労災認定に関する質問主意書


 労災認定に係わる昭和五二年五月二八日付け基発第三〇七号通達(以下「通達」という。)及び同日付け事務連絡第二三号(以下「事務連絡」という。)が正常に運用されず、適切な治療も受けられないまま苦痛のどん底に投げ出され苦しんでいる患者がいるという実態がある。
 本来、国の法令は、被災労働者を救済し社会復帰を図ることを目的とするものであるが、労働局や労働基準監督署の中にはこの国の労災補償行政の精神が必ずしも徹底されていないように思われる。その精神をねじ曲げ、いかに労働災害と認定せずに不支給処分にするかを目標にしているかのような対応を取っているところが見受けられる。
 また、認定要件が整っている場合や、近隣の医療機関での検査で十分たり得る場合にも鑑別診断の受診命令を行い、現場において無用な混乱と労災病院に対する不信を招いている。
 そこで、以下質問する。

一 「通達」に係わる同日付け「事務連絡」では「(5)類似疾病の取り扱いについて」の「イ」の中で「認定要件の整っている事案について認定の資料を得る目的で改めて鑑別診断を求めることはさけられたい」と記載されている。この「認定要件」とは、以下の三点であると考えられる。
 (1) 相当期間振動業務に従事したこと
 (2) その結果、振動障害特有の疾病(基発第三〇七号の二に該当する)を発現していること
 (3) 医師が業務上と認めていること
 この三点が適切であるか政府の見解を示されたい。また、付け加える点があれば示されたい。

 右質問する。



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