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平成二十二年十一月三十日提出
質問第二二二号

参議院予算委員会から提出を求められた報告書の一部を、経済産業省が隠蔽した件に関する質問主意書

提出者  河野太郎




参議院予算委員会から提出を求められた報告書の一部を、経済産業省が隠蔽した件に関する質問主意書


 参議院予算委員会から提出を求められた古賀茂明氏の報告書の一部を、経済産業省が隠蔽した件に関する政府の真意について質問する。

一 十一月十九日の参議院予算委員会において、みんなの党の小野次郎議員より次のような質問があった。
 「経済産業大臣に、大畠大臣にお伺いしますけれども、十月十五日に古賀茂明さん、この委員会に来ていただきました。そのときには出張の現場から帰ってきてもらった状況だったのでお尋ねすることができませんでしたけれども、その国内出張の記録なり国内出張の成果、内容というものをお伺いしたいと思います。」
 それに対して大畠章宏経済産業大臣は次のように答えている。
 「小野議員の御質問にお答えを申し上げたいと思います。
 御質問の古賀大臣官房付が地域の経済状況を把握するため、十月四日から十五日までの間、北海道、東北、九州、四国に出張をいたしました。そして、そのときの出張報告というお話でございますが、この出張報告も、ベテランの感覚でよく地域を歩いていただきまして、つぶさな、詳細に報告書をいただいたところでございます。」
 経産大臣自らこの出張報告書に目を通したのか。経産大臣が読んだとしたら、その報告書に「別紙5」は含まれていたのか。
 「別紙5」が含まれていたのなら、それを読んで、大臣はこれが報告書の一部ではないと認識したのか。認識していたとすれば、大臣自らが「別紙5」の削除に関わったのか。
二 もし経産大臣が「別紙5」を読んでいないならば、誰の判断でこの「別紙5」が大臣が読む報告書から削除されたのか。
三 もし経産大臣が、「別紙5」を全く読んでいないとしたら、十一月十九日の参議院予算委員会における「つぶさな、詳細に報告書をいただいた」という答弁は、大臣本人の感じたことではないと考える。誰がこの報告書は「つぶさな、詳細に報告書をいただいた」と判断したのか。
 大臣が報告書を読んでいないとしたら、誰の判断で国会に提出する報告書から「別紙5」が削除されたのか。誰が「別紙5」は報告書の一部ではないと判断したのか。
四 国会に提出する報告書から「別紙5」が削除されたことは経産大臣に事前に報告されていたのか。誰の判断でそれが行われたのか、また、その判断について大臣に報告されていたか。
五 経産省大臣官房秘書課は、「別紙5」は古賀氏の個人的な意見であり報告書の一部ではないので国会に提出しなかったと説明したが、古賀氏の個人的な意見が不要であるような調査ならば、各地の経済産業局の職員の調査で事足りたはずではないか。なぜ、本省から人を派遣して調査させておきながら、その人間の意見を調査の一部ではないとすることができるのか。なぜ、今回の調査が経済産業局ではなく古賀茂明氏に命ぜられたのか、その理由をしるせ。
六 「別紙5」が国会に提出された報告書から削除されたことを政府はどう考えるか。国会を軽視した悪質な情報の隠蔽であると考えるか。削除を命じた者の判断を政府はどう考えるか。国会に提出する報告書から「別紙5」の削除を命じた者を処分する考えが政府にあるか。
七 なぜ今回の出張は、経産局と打ち合わせる時間がないほど急に命ぜられたのか。また、調査対象の選定の基準は何であったか、具体的に述べよ。
八 なぜ、古賀氏の調査の対象地域から中国、近畿、中部、関東、沖縄等が外されたのか。また、調査したブロックについても極めて限られたところでしか調査が行われなかったのはなぜか。
九 経済産業局調査のなかで、製造業のウェイトはどういう根拠で定められているのか。
十 平成二十一年度及び十月末までの平成二十二年度の各経済産業局の海外出張状況を述べよ。各経済産業局の海外事業に関する認識やノウハウはどのようなものであるか、述べよ。
十一 「国の機関が中小企業政策を担うことの限界ではないか。中小企業政策は予算と権限ごと県に移管することが効率的だと思われる」との意見を政府はどう考えるか。
十二 「北海道では、ホクレンや農業委員会等が農業に進出する新規参入者や意欲ある農家の発展を阻害しているとの指摘が多かった」という意見に政府は同意するか。
十三 「(各経済産業)局には海外事業に関するノウハウや土地勘が殆どなく、戦略的なアドバイスができない状況にある」という意見を政府はどう考えるか。
十四 「中小企業政策には儲かっていると補助金が出ないというおかしな仕組みが多い」との指摘があるが、具体的にそのような仕組みになっている補助金にはどのようなものがあるか。
十五 「補助金がなければやっていけないのは事業ではない。ゾンビみたいに生き残って強いところにダンピングで足を引っ張る」との指摘を政府はどう考えるか。
十六 「少なくとも政策的にコスト評価をしないまま擦り合わせ文化を美化し、促進するような政策はとるべきではない」との指摘に鑑み、政策的な評価をする考えが政府にあるか。
十七 「そもそもずっと赤字の農家なら所得補償は必要ないのではないか」との指摘を政府はどう考えるか。

 右質問する。



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