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平成二十三年五月二十五日提出
質問第二〇〇号

北方領土における日ロ経済協力に関する再質問主意書

提出者  浅野貴博




北方領土における日ロ経済協力に関する再質問主意書


 本年二月十一日、モスクワを訪問した前原誠司外務大臣は、ロシアのラブロフ外務大臣と会談(以下、「日ロ外相会談」という。)している。その前原大臣は、自身が外国人から政治献金を受け取っていたことへの責任を取る形で、三月七日、外務大臣を辞職し、九日、松本剛明外務副大臣が新外務大臣に就任している。右と「前回答弁書」(内閣衆質一七七第九五号)を踏まえ、再質問する。

一 外務省HPに「日ロ外相会談」について、
 「2 領土問題
 (4) 北方四島における共同経済活動について,日本の法的立場を害しない前提で何ができるかを日露双方のハイレベルで議論していくこととなった。」
との記述がなされている。「前回答弁書」では「北方四島における共同経済活動については、本年二月十一日の日露外相会談において、前原外務大臣から、我が国の法的立場を害さないという前提であれば議論する用意がある旨述べ、今後双方で議論していくこととなった。」との答弁がなされているように、北方四島における共同経済活動(以下、「経済協力」という。)は、前原前大臣からラブロフ大臣に提唱されたものであることが明らかにされている。本年三月二十三日の衆議院外務委員会における当方の質問に対し、松本大臣は、
  「今御質問いただきました北方領土に関する協力の問題でありますが、まさに委員御質問にありましたように、私どもとしては、日本の法的立場を害さないという前提で何ができるかということを考えたい、こういう方針を私は引き継いだというふうに理解をいたしております。
  今後、私どもとしても、何ができるかを検討していく考えであると同時に、双方で議論をしていくことと二月の会談でなっているというふうに理解をしておりますので、しっかりと取り上げてまいりたいと思います。
  また、三月の十四日だったというふうに思いますが、G8外相会談の際に、私自身もラブロフ・ロシア外務大臣と会談をさせていただきまして、この二月の前原大臣との外相会談におけるやりとりは確認をさせていただいたところである、このように御理解をいただけたらと思います」
と述べている。「経済協力」の必要性、北方領土交渉に及ぼす影響等、その意義につき、松本大臣はどのような見解を有しているのか、改めて説明されたい。
二 一の外務省HPに「経済協力」について「日露双方のハイレベルで議論していくこととなった。」とあることにつき、前回質問主意書で、現時点で日ロそれぞれの誰が担当となり、いつまでを目途にどのような議論がなされるのか、具体的な枠組みを問うたところ、「前回答弁書」では「お尋ねについては、今後の検討及びロシア側との調整次第であり、現時点でお答えすることは困難である。」との答弁がなされている。三月十一日、東日本大震災が発生したこと、またそれに伴い福島第一原発でも深刻な事故が発生し、未だ収束の兆しが見えないこと等、「日ロ外相会談」の頃と比較し、我が国を取り巻く国内外の情勢は大きく変わっているが、「経済協力」は、停滞する一方の北方領土交渉を加速させるための一つの大きな打開策となり得ると考える。松本大臣として、これまで外務省事務方にどのような指示を出しているのか、現時点で右の事務方による作業、日ロ双方の交渉はどのような進捗状況にあるのか説明されたい。
三 本年五月十九日、韓国の国会にある「独島領土守護対策特別委員会」に所属する国会議員数名が、同月二十二日から我が国固有の領土である北方領土の国後島訪問を計画していることの報道があり、同月二十四日、計画は実行に移された。第三国の民意を代表する立場にある国会議員が、ロシアのビザ発給を受けて、つまりロシアの管轄権に服する形で、我が国固有の領土である北方領土を訪問したことに対する松本大臣の見解如何。
四 三のような事態に対する対抗策として、「経済協力」を実現し、北方領土における我が国のプレゼンスを高めていくことが、実効性があるものと考える。松本大臣として、「経済協力」を一日も早く実現させるべく、種々作業を加速させる考えはあるか。

 右質問する。



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