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平成二十三年七月八日提出質問第三〇四号
垂直離着陸機MV22オスプレイの耐空性基準に関する質問主意書
提出者 照屋寛徳
垂直離着陸機MV22オスプレイの耐空性基準に関する質問主意書
いかなる理由があれ、私は、垂直離着陸機MV22オスプレイ(以下、オスプレイという)の沖縄配備に断固反対である。その立場はこれまでも、そして、これからも絶対に変わることはない。
さて、レックス・リボロ氏は、一九九二年六月から二〇〇九年三月まで、米国防総省運用試験評価局に関係する国防分析研究所(IDA)で、オスプレイの主席分析官を務めた航空専門家である。IDAでは、オスプレイの飛行テストや技術データの分析・評価を行っていた。
そのリボロ氏が二〇〇九年六月二十三日、米連邦議会下院の監視・政府改革委員会におけるオスプレイに関する公聴会(以下、公聴会という)で重大な証言をしている。特に注目すべきは、オスプレイが米軍も根拠にしてきた米連邦航空局(FAA)の耐空性基準(いわゆる安全基準)を満たしていないとの指摘である。その根拠としてリボロ氏は、オスプレイがオートローテーション(自動回転)機能を欠いている点を挙げている。
なお、公聴会議事録は、上記委員会のホームページにアクセスすれば、誰でも簡単に入手できる。
以下、質問する。
二 リボロ氏が公聴会証言で指摘した上記三点について、政府が米側から、問題がクリアされた旨報告を受けているのであれば、それを裏付ける客観的データを示した上で米側の説明内容を明らかにされたい。
三 概して、政府は「オートローテーション」をいかなる機能と理解しているか説明されたい。また、ヘリコプターが「オートローテーション機能」を損失した場合、運用上いかなる支障が生じると考えるか、見解を示されたい。
四 二〇〇四年八月の沖縄国際大学へのCH53ヘリ墜落炎上事故後、普天間飛行場における飛行再開、安全対策の根拠として防衛施設庁(当時)が挙げたのが、二〇〇七年八月十日公表の「普天間飛行場に係る場周経路の再検討及び更なる可能な安全対策についての検討に関する報告書」である。同報告書は、「ヘリは緊急の際にも『オート・ローテーション』によって、飛行場内に帰還を図ることが可能」としている。
オートローテーション機能が欠如しているオスプレイを普天間飛行場に配備することは、政府のいう同飛行場における安全対策の根拠崩壊を意味しないか、見解を示されたい。なお、意味しないとの政府見解であれば、その根拠を明らかにされたい。
五 関連して、去る六月二十四日、沖縄県知事と宜野湾市長が連名で「MV−22オスプレイ配備について」と題する二十九項目の質問状を防衛大臣宛に送付している。係る質問状に回答するため、米側に対し、いつ、いかなる方法で必要な情報の照会と客観的データの提供を求めたのか。政府が目途とする回答時期と併せて明らかにされたい。
右質問する。