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平成二十四年二月六日提出
質問第五〇号

東京電力福島第一原子力発電所の事故が我が国のエネルギー需給及びCO2排出量に与える影響に関する質問主意書

提出者  山本 拓




東京電力福島第一原子力発電所の事故が我が国のエネルギー需給及びCO2排出量に与える影響に関する質問主意書


一 東日本大震災の燃料価格・経済への影響について以下質問する。
 1 東日本大震災後のウラン燃料価格、原油価格、LNG価格及び石炭価格の推移如何。
 2 イランに対する経済制裁後のウラン燃料価格、原油価格、LNG価格及び石炭価格の推移如何。
 3 東日本大震災による日本経済への影響について、平成二十三年度及び二十四年度のGDPに与える影響はどのくらいか。
二 昨年夏の実績並びに平成二十三年度及び二十四年度の見通しについて以下質問する。
 1 原子力発電所の再稼働ができない状態が続き、国内の原子力発電所五十四基すべての運転が停止した場合の一般電気事業者の発電電力量(受電分を含む)の構成如何。
 2 昨年夏の原子力発電所の停止に伴う火力発電所の焚き増しによってCO2排出量が増加したものと考えられる。福島第一原子力発電所も含め国内の原子力発電所五十四基の設備利用率が一昨年と同水準だったと仮定した場合との比較で、昨年後半(七〜十二月)の一般電気事業者の火力発電による発電量は何キロワットアワー増加したか。また、それによってCO2排出量は、何トン増加したか。
  さらに、来年度、年間を通じて全ての原子力発電所が停止した場合、福島第一原子力発電所も含め国内の原子力発電所五十四基の設備利用率が一昨年と同水準だったと仮定した場合との比較で、一般電気事業者の火力発電による発電量は何キロワットアワー増加すると見込まれるか。また、それによってCO2排出量は、何トン増加すると見込まれるか。
 3 昨年後半の一般電気事業者による燃料の焚き増し分について、燃料コストはどれだけ増加したか。また、それは、一キロワットアワー当たり何円程度か。
  さらに、来年度、電力会社による燃料の焚き増し分について、燃料コストはどれだけ増加すると見込まれるか。また、それは、一キロワットアワー当たり何円程度か。
 4 平成二十四年一月二十四日に閣議決定された「平成二十四年度の経済見通しと経済財政運営の基本的態度」で示された平成二十四年度の経済見通しは、原発についてどのような見通しを前提としたものなのか。
 5 一月二十七日の会見で枝野経済産業大臣が電力使用制限令によらずに今夏の電力需要が乗り切れる可能性が十分あると発言されたが、乗り切るための具体的方策如何。
三 京都議定書約束達成の見通しについて以下質問する。
 1 来年度、年間を通じて全ての原子力発電所が停止した場合、京都議定書第一約束期間の達成は可能か。また、達成できない見込みの場合、何トンの削減量が不足する見込みか。
 2 一般電気事業者の自主行動計画の目標が達成されないおそれがあるところ、政府は、一般電気事業者に対し、京都メカニズムクレジットの償却の要請を行うのか。
四 新規電源立地の見通しについて以下質問する。
 1 現在建設中の原子力発電所(東通、大間、島根3号)の認可出力、想定される年間発電量及びCO2削減効果如何。また、建設の進捗状況及び建設継続に対する政府の見解如何。
 2 平成三十二年度までに新増設予定のLNG火力発電所及び石炭火力発電所の建設の進捗状況如何。
五 再生可能エネルギーについて以下質問する。
 1 エネルギー基本計画における再生可能エネルギーの導入量の上積みが不可避と考えられるところ、どのような方策によってそれを実現するのか。
 2 家庭用の分散型電源である燃料電池、太陽光発電及び蓄電池の普及状況、それによるCO2排出量削減及び電力ひっ迫緩和に対する効果の評価如何。また、今後の普及方策及び技術開発の見通し如何。

 右質問する。



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