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平成二十四年五月十七日提出
質問第二五〇号

検察官による虚偽捜査報告書の作成に関する再質問主意書

提出者  浅野貴博




検察官による虚偽捜査報告書の作成に関する再質問主意書


 小沢一郎元民主党代表の資金管理団体「陸山会」の土地購入を巡り、収支報告書に虚偽の記載があったとして、石川知裕衆議院議員はじめ元秘書三名が逮捕された。小沢元代表自身も、それに関わったとし、東京第五検察審査会により強制起訴をされたが、本年四月二十六日、東京地裁より無罪判決が出されている。このいわゆる陸山会事件並びに小沢元代表の裁判に関連し、元東京地検特捜部の田代政弘検事が、石川議員を取り調べた際、石川議員が「『選挙民を裏切ることになる』と検事に言われたことが効いた」等と述べたとする内容を捜査報告書に記入し、東京第五検察審査会に提出しているが、後にその内容は全くの虚偽であったことが判明した。「前回答弁書」(内閣衆質一八〇第二二七号)でも触れられているように、田代検事はじめ関係者は、虚偽公文書作成罪等の容疑で市民団体から告発を受けていると承知する。右を踏まえ、再質問する。

一 前文で触れた小沢元代表の事件に関し、東京第五検察審査会に提出された捜査報告書が田代検事によって偽造され、虚偽の内容が書かれていたこと(以下、「虚偽記載」とする。)について、「前回答弁書」では「御指摘の『検事が虚偽の捜査報告書を作成し、それを東京第五検察審査会に提出したこと』などに関しては、当該捜査報告書を作成した検察官等を被告発人とする虚偽公文書作成罪等の告発がなされ、検察当局において、当該告発を受理して捜査中であるとともに、必要な調査を行っているものと承知しているところ、お尋ねは、現在継続中の捜査の具体的内容に関わる事柄であるので、答弁を差し控えたい。」との答弁がなされている。法理論の内容や捜査中であること等と関係なく、そもそも検事たる者が公平公正であるべき公判を歪めるような行為をし、告発を受ける事態を招いたことについて、法務省、検察庁としてどのような認識を有しているか。一職員がそのようなことを行ったことに対して、現時点において法務省、検察庁としてどう反省しているか。
二 一の答弁には、「虚偽記載」について「必要な調査を行っている」とあるが、右の「必要な調査」を担当している検察庁内の部署並びに責任者の官職氏名を明らかにされたい。
三 二の「必要な調査」とは、具体的にどのような調査のことであるのか。方法、調査対象等、その詳細な内容について説明されたい。
四 二の「必要な調査」に関する文書は、法務省、検察庁内において作成され、保管されているか。されているのなら、当該文書の管理保管に責任を負う者の官職氏名を明らかにされたい。
五 二の「必要な調査」は、いつまでをめどに終えられ、またその結果はどのような方法をもって国民に明らかにされるのか、説明されたい。
六 本年五月四日、田代検事により作成された虚偽の捜査報告書と思われる文章が、インターネット上で掲載されていること(以下、「流出」とする。)が明らかになっている。右につき「前回答弁書」では「御指摘の『検事により作成された虚偽の捜査報告書と思われる文章が、インターネット上で掲載されている』旨の事実については、報道により承知しており、検察当局において、必要に応じて調査が行われるものと承知している。」との答弁がなされている。そもそも、捜査報告書が何者かの手によってインターネット上で掲載されていることに関し、法務省、検察庁としてどのような認識を有しているか。
七 六の答弁には、「流出」に関し、「必要に応じて調査が行われるものと承知している。」と、他人事のような答弁がなされているが、検察庁において、「流出」の経緯に関する調査は始められているか。
八 七で、始められているのなら、右を担当している検察庁内の部署並びに責任者の官職氏名を、更にはその方法や調査対象等、詳細な内容を説明されたい。
九 七の調査に関する文書は、法務省、検察庁内において作成され、保管されているか。されているのなら、当該文書の管理保管に責任を負う者の官職氏名を明らかにされたい。
十 七の調査は、いつまでをめどに終えられ、またその結果はどのような方法をもって国民に明らかにされるのか、説明されたい。
十一 「虚偽記載」は「前回答弁書」で説明がなされている、刑法第一五六条に違反する犯罪行為であり、田代検事は起訴されるのが相当だと考えるが、法務省、検察庁の見解如何。
十二 報道によると、法務省、検察庁として、田代検事を嫌疑不十分で不起訴処分とする方向で最終調整しているとのことであるが、右のような事実はあるか。
十三 十二で、そのような事実があるのなら、右は我が国の法令に照らして適切であるか。野田佳彦内閣総理大臣の見解如何。

 右質問する。



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