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平成二十四年五月二十二日提出
質問第二六〇号

虚偽の捜査報告書を作成した検察官に対する検察庁の処分等に関する質問主意書

提出者  浅野貴博




虚偽の捜査報告書を作成した検察官に対する検察庁の処分等に関する質問主意書


 小沢一郎元民主党代表の資金管理団体「陸山会」の土地購入を巡り、収支報告書に虚偽の記載があったとして、石川知裕衆議院議員はじめ元秘書三名が逮捕された。小沢元代表自身も、それに関わったとし、東京第五検察審査会により強制起訴をされたが、本年四月二十六日、東京地裁より無罪判決が出されている。このいわゆる陸山会事件並びに小沢元代表の裁判に関連し、元東京地検特捜部の田代政弘検事が、石川議員を取り調べた際、石川議員が「『選挙民を裏切ることになる』と検事に言われたことが効いた」等と述べたとする内容を捜査報告書に記入し、東京第五検察審査会に提出しているが、後にその内容は全くの虚偽であったことが判明した。政府答弁書(内閣衆質一八〇第二二七号)でも触れられているように、田代検事はじめ関係者は、虚偽公文書作成罪等の容疑で市民団体から告発を受けていると承知する。また本年五月二十一日付朝日新聞には、「東京地検特捜部の田代政弘検事(四五)=現・法務総合研究所教官=による石川知裕衆院議員の取り調べについて、検察当局は二〇日までに『不適切な取り調べだった』と断定した。捜査報告書に事実と異なる記載をしたことと合わせて懲戒処分が相当と判断。近く法務省と協議した上、内部調査の結果を公表する方針だ。」と書かれている。この記事(以下、「朝日記事」とする。)はじめ右の経緯を踏まえ、以下質問する。

一 そもそも田代氏はどのような目的で、捜査報告書に虚偽の内容を記載したのか説明されたい。田代氏は、記憶が混同した旨の弁解をしていると承知するが、右は事実か。
二 法務省、検察庁は「朝日記事」の内容を承知しているか。
三 「朝日記事」の内容は事実か。法務省、検察庁として、田代検事を不起訴処分とし、懲戒処分とする方針を固めたという事実はあるか。
四 三で、それが事実なら、それは適切か。田代検事が行った行為は、人の名誉、一生に大きな負の影響を与えることになり、また過去の政府答弁書(内閣衆質一八〇第二二七号)で説明がなされているように、明らかに刑法第一五六条に違反するものであると考える。それにも関わらず、田代検事が逮捕、起訴といった刑事上の訴追を受けず、懲戒処分を受けるのみで済まされることは適切であるのか。記憶違いによって自身の一生が大きく左右された人がいることを鑑みても、また純粋に関連法律に照らしても、然るべき刑事上の処分が下されるべきではないのか。小川敏夫法務大臣の見解如何。
五 三で、それが事実なら、田代氏を懲戒処分とすることを決めた決裁書は作成されているか。作成されているのなら、作成責任者の官職氏名並びに作成日、それが保管されている部署をそれぞれ明らかにされたい。
六 三で、それが事実なら、そもそもそのことが報道機関に漏れ、「朝日記事」のように記事となるのはなぜか。法務省、検察庁として、田代氏を起訴せず、懲戒処分とすることを、朝日新聞社はじめ報道機関に対し、いつ、どのような方法をもって明らかにしたのか説明されたい。
七 検察官の中で懲戒処分を受けた者はこれまでにいるか。過去十年の間、懲戒処分を受けた者の官職氏名、その理由、処分の内容を明らかにされたい。

 右質問する。



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