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平成二十四年七月十八日提出
質問第三四三号

再雇用を義務づけた高年齢者雇用に関する質問主意書

提出者  木村太郎




再雇用を義務づけた高年齢者雇用に関する質問主意書


 本年三月九日に閣議決定された「高年齢者雇用安定法改正案」は、年金支給開始年齢の段階的引き上げにより、定年後に無給、無年金の人が発生するのを防ぐ反面、経済界からは、一律に希望者全員を六十五歳まで再雇用することを義務づければ人件費が膨らみ、職場の士気低下につながりかねないと反発が出ている。
 政権交代以降における民主党政権の経済対策全般に対するスピード感の欠如した対応、そして「子ども手当」「高速道路無料化」「戸別所得補償」「高校無償化」などの理念なきバラ撒き政策が行われてきたため、我が国の経済状況、特に雇用状況は、依然として厳しい。なかんずく雇用規制により、国内雇用の維持がさらに困難となるため、若年者へのしわ寄せが生じるのではないかと懸念する声がある。
 現行規定である企業が再雇用対象者を社内基準に沿って選ぶ自由領域は残し、対象者の健康状態、勤労意欲、人事考課など精査した上、熟練社員の技術に見合った役職を新設するなどの多様で弾力的な雇用体制づくりが必要と考える。
 従って、次の事項について質問する。

一 全国の従業員三十一人以上の民間企業における最新の高年齢者実雇用率は何%になっているのか。また、定年の引き上げなどの措置を講じている企業について、その数と全体に占める割合、さらに都道府県毎では、それぞれ何%になっているのか示されたい。
二 一に関連し、最新の実雇用率をどのように分析し、今後どのように対応していくのか、野田内閣の見解如何。
三 一及び二に関連し、全国の希望者全員が六十五歳を過ぎても働ける企業の数と全体に占める割合、さらに都道府県毎ではそれぞれ何%になっているのか示されたい。
四 一〜三に関連し、希望者全員ではないものの、定年の廃止や引き上げ、継続雇用制度の導入など、何らかの措置で七十歳まで働ける企業の数と全体に占める割合、さらに都道府県毎ではそれぞれ何%になっているのか示されたい。
五 一〜四に関連し、最新の定年到達者の継続雇用をした人数と割合、さらに都道府県毎ではそれぞれ何%になっているのか示されたい。
六 公的機関全体の高年齢者実雇用率において、最新の実雇用率は何%になっているのか。また、定年の引き上げなどの措置を講じている公的機関について、その数と全体に占める割合、さらに都道府県毎では、それぞれ何%になっているのか示されたい。
七 六に関連し、最新の実雇用率をどのように分析し、今後どのように対応していくのか、野田内閣の見解如何。
八 独立行政法人における最新の高年齢者実雇用率は何%になっているのか示されたい。
九 八に関連し、最新の実雇用率をどのように分析し、今後どのように対応していくのか、野田内閣の見解如何。
十 三月九日に閣議決定された「高年齢者雇用安定法改正案」は、経済界から、一律に希望者全員を六十五歳まで再雇用することを義務づければ人件費が膨らみ、仕事に手を抜いても再雇用されるという職場の士気低下につながりかねないと反発が出ているが、どのように捉えているのか、野田内閣の見解如何。
十一 十に関連し、雇用規制により、国内雇用の維持がさらに困難となるため、若年者へのしわ寄せが生じるのではないかとの声があるが、どのように捉えているのか、野田内閣の見解如何。
十二 十及び十一に関連し、現行規定である企業が再雇用対象者を社内基準に沿って選ぶ自由領域は残し、対象者の健康状態、勤労意欲、人事考課など精査した上、熟練社員の技術に見合った役職を新設するなどの多様で弾力的な雇用体制づくりが必要と考えるが、野田内閣の見解如何。

 右質問する。



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