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平成二十五年六月十九日提出
質問第一一一号

鳥海ダムの早期着手に関する質問主意書

提出者  村岡敏英




鳥海ダムの早期着手に関する質問主意書


 一級河川子吉川の改修事業は着実に推進されているところであるが、整備水準は未だ低く、毎年のように多発する融雪や集中豪雨による災害など、市民に大きな不安を与えている現状である。
 夏期においては、貯水施設を有しない子吉川では、流域における水田の水不足への不安や、河川の利用及び動植物の棲息環境が著しく悪化する渇水状況が連年発生しており、加えて、上水道への揚水不安や農業揚水施設付近までの塩水遡上による稲作への影響も懸念されている。
 また、由利本荘市の市民生活と産業活動を支える水道水源は、周辺に降った雨だけがたよりの非常に不安定な水源であり、昨年の渇水の際には貯水量が激減し、貯水率が二十七パーセントまで低下し、市民生活や産業活動が脅かされる事態も発生している。
 さらに、生活水準の向上や産業の高度化、企業誘致等による新たな水需要への対応のため、由利本荘市の水道事業では新規水源の確保について鋭意努力しているが、新規水源開発は困難を来している現状であり、安定水量の確保に苦慮しているところである。
 これら課題の抜本的解決策として、子吉川の洪水被害を未然に防止するための治水対策と水資源の安定確保を目指す「多目的ダム」の建設が、地域住民の緊急かつ重要な課題となっている。
 鳥海ダムの早期建設については、平成十八年に発足した市民団体「鳥海ダムの建設を促進する市民の会」による署名が、昨年で五一、一六七名に達しており、同会では、国・県関係機関、市並びに市議会に対しダム建設促進の要望書を提出するなど、市民総ぐるみの運動が展開されているところであり、水没予定地の地権者も全世帯が一致協力の意向を示している。
 加えて、平成二十三年六月二十四日の豪雨災害において、住家、農地等への被害が発生し、「ダムによる治水」が切望されているほか、東日本大震災における原子力発電所の事故により自然エネルギーの重要性が再確認されており、地元でもダムによる水力発電を求める声が強まってきている。
 こうした中、国においては、今後のダム建設について、いわゆる「検討の場」における検証作業に着手しておりましたが、去る六月七日開催された「鳥海ダム 第四回 検討の場」において、「鳥海ダム建設が最も有利」との結論が示されたところである。
 ついては、この「検討の場」の結論を尊重し、係る手続きを速やかに終了され、沿川住民の安全で安心な生活の確保、地域産業の活力ある発展、加えてダム建設予定地である百宅地区住民の生活安定のため、さらに、自然エネルギーの拡大のための水力発電設備を備えた『鳥海ダム』が一日も早く建設着手され、完成することが急務となっている。
 以上を踏まえ、次について質問する。

一 「第四回鳥海ダムに関する検討の場」の結論を受けて、今後どのように事業推進を図っていくのか、具体的な手順を含めた国土交通省の見解を示されたい。
二 地権者の高齢化が著しく、状況によっては用地交渉が困難になることも予想されており、可及的すみやかな対応が必要と考えるが、用地買収を地元地方自治体が国に代わって先行取得し、建設事業の着手を早める方策を講ずるなど、早期完成に向けた国土交通省の見解を伺う。
三 ダム事業を推進する場合の一般的な手順はどのようになるのか、国土交通省の見解を示されたい。

 右質問する。



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