衆議院

メインへスキップ



質問本文情報

経過へ | 質問本文(PDF)へ | 答弁本文(HTML)へ | 答弁本文(PDF)へ
平成二十五年十一月二十九日提出
質問第九九号

私立大学等改革総合支援事業、私立大学の公共性、内部統制ならびに補助金に関する質問主意書

提出者  大熊利昭




私立大学等改革総合支援事業、私立大学の公共性、内部統制ならびに補助金に関する質問主意書


 私立学校法第一条は、私立学校の自主性とともに、公共性を謳っており、それが故に、私立学校振興助成法他の関連法規にもとづいて、一般国民の税金が、私立大学等に補助金として交付されている。したがって、私立大学等においては、その自主性もしくは「大学の自治」が尊重されなければならないとしても、国民の税金たる補助金が適正に交付、使用されているか常に適切にモニターされ、仮初にも、私立大学等の公共性を損なうような事態が生じてはならない。この観点から、以下質問する。

一 平成二十五年十月十六日提出・弊「私立大学等改革総合支援事業等に関する質問主意書」に対する答弁書(内閣衆質一八五第六号、以下「答弁書」と称する)「二の(五)について」において、「支援対象校の選定後に一定数の私立大学等を抽出し、(中略)現地調査を行う・・・」とあることについて
 (一) 「一定数」とはいくらか。具体的な値を示されたい。
 (二) 現地調査はいつからいつまで行う予定か。
 (三) 調査対象として選定された私立大学等の名称ならびに調査結果は、一般納税者に対してどのように公表するか。
 (四) こうした調査において、平成二十五年十月十八日に文部科学省ホームページで公表された文書「平成25年度 私立大学等改革総合支援事業調査票」に示される、各項目の「根拠資料」が、他の学内諸規則に違背して作成されたことが判明した場合、如何なる措置を講ずるか。
二 答弁書「三の(四)について」において、「大学の教員の任用等人事に関する事項は、大学の自治の根幹をなす」ことを理由として、私立大学等に、縁故・情実によらない、公平・公正な選考が行われるような対策はとらないとしていることについて
 (一) その一方で、今次「私立大学等改革総合支援事業」において、補助金を学生数など客観的な基準に応じて分配するのではなく、私立大学等が行っている諸施策を一定の価値判断のもとに点数化し、それに応じて補助金を分配するのは、矛盾しないか。
 (二) また、答弁書「三の(二)及び(三)について」において、IR担当部署の教職員に「・・・『文部科学省からの現役出向者』を充てることは制限されていない」とするのは、「大学の自治」に抵触しないのか。「文部科学省の退職者」についても、同様であると考えるが、いかがか。
 (三) 私立大学等からなされた、「文部科学省の現役出向者」の、IR担当部署教職員への就任要請は、「大学の自治」の原則から、拒否するか。
三 公共性が求められ、それが故に多額の国民の税金を受け入れる私立大学等においては、恣意的な大学経営が行われて、その公共性を損ねたり、一部の利害関係者だけの利益増進が行われたりすることがあってはならないが、文部科学省刊「学制百年史」の「三 私立学校法の制定と私学助成」の「私立学校法の制定」では、「・・・しかし、反面、従前と異なり、私立学校の公共性の維持・向上は、ほとんど理事等関係者の良識と自覚にゆだねられたため、一部には私学経営に好ましくない事例が生じても所轄庁の規制によりこれを未然に防ぐ方途を失うに至った。」と、そうした弊害の生じる可能性に言及していることについて
 (一) こうした点を勘案するに、公共性を損ねたり、一部の利害関係者のみの利益増進が行われたりすることがないよう、私立学校等においては、適切な内部統制の仕組みが取られていなければならないと考えるが、いかがか。
 (二) そうした内部統制を実効あらしめるため、私立大学等では学内規則を整備し、理事等や学長を含めた、すべての関係者がそれを遵守しなければならないと考えるが、いかがか。また、それが行われなかった私立大学等に対しては、補助金不交付を含む、何らかの対応を講じる必要があると思料するがいかがか。
 (三) 私立大学等において、学内諸規則が遵守されず、恣意的な大学経営が行われていることが発覚した場合、それを当該大学等関係者が、当該大学等の外部において矯正する手段としては、どのようなものがあるか。一般納税者がそうした事実を見つけた場合にはいかがか。

 右質問する。



経過へ | 質問本文(PDF)へ | 答弁本文(HTML)へ | 答弁本文(PDF)へ
衆議院
〒100-0014 東京都千代田区永田町1-7-1
電話(代表)03-3581-5111
案内図

Copyright © Shugiin All Rights Reserved.