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平成二十六年六月十六日提出
質問第二二〇号

原発への消防車による水の注入に関する質問主意書

提出者  菅 直人




原発への消防車による水の注入に関する質問主意書


 福島原発事故において、二〇一一年三月十三日、消防車で三号機の原子炉圧力容器に水を注入しようとしたが、その水の相当割合が圧力容器以外の復水器にバイパスして抜けていたということが、東電のテレビ会議の吉田所長と本店のやり取りの記録やNHKの報道での指摘からわかっている。
 つまりテレビ会議の三月十四日午前三時三十七分の記録では、武藤副社長とのやり取りの中で、吉田所長が「バイパスフローがある可能性が高いということですね。」と述べている。また二〇一三年三月十日のNHKスペシャル「メルトダウン、原子炉冷却の死角」でも詳しく報道されている。
 このバイパスフローによって三号機に十分な量の注水ができず、そのために三号機のメルトダウンを防ぐことができなかったと専門家は指摘している。
 現在、電力会社はいくつかの原子力発電所について適合性審査の申請を原子力規制委員会に行っている。電力会社は消防車を配置することによって原子炉圧力容器への注水に備えている。しかし、バイパスフローの問題が解決されていなければ消防車を配備しても十分に注水できるとは言えない。
 特に現在、川内原発については優先的に審査を進めることになっている。そこで、福島原発事故で生じたバイパスフローの問題について川内原発の審査においてどういう扱いがされているか次の事項について質問する。

一 原子力規制委員会は福島原発事故において、消防車による三号機への注水が、バイパスフローしていた事実を認識しているか。
二 川内原発の原子力規制委員会の審査において、消防車による注水を行った場合に、バイパスフローが起こらないよう対策が取られているかどうか、確認することになっているか。
三 現在まで、九州電力においてバイパスフロー防止に関する設計変更工事は行われておらず、まだこの設計変更工事について実証実験を行っていないと聞いているが事実か。
四 実証実験でバイパスフローがないことが確かめられるまで、川内原発についての原子力規制委員会の審査の合否の結論は出せないと考えてよいか。

 右質問する。



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