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平成二十六年六月十七日提出
質問第二二九号

機能強化型在宅療養支援診療所・病院についての在宅看取り実績要件に関する質問主意書

提出者  馬淵澄夫




機能強化型在宅療養支援診療所・病院についての在宅看取り実績要件に関する質問主意書


 平成二十六年診療報酬改定において、機能強化型在宅療養支援診療所・病院についての在宅看取り実績要件の引き上げが行われ、それまで過去一年間の在宅看取りの実績「二件以上」とされていた要件が、「四件以上」に引き上げられた。加えて、複数の医療機関が連携して要件を満たす場合について、それぞれの医療機関が、過去一年間の看取りの実績二件以上という要件を満たしていることが必要とされることとなった。
 この点について、医療関係者からは、在宅看取り件数を要件とし、かつ、その要件を加重することで、患者側の事情より、医療機関側の事情によって在宅看取りが行われていくリスクがある等の指摘がある。
 右を踏まえ、以下、質問する。

一 機能強化型在宅療養支援診療所・病院を設置する制度的趣旨・目的は何か。また、連携型の機能強化型在宅療養支援診療所・病院を設定している制度的趣旨・目的は何か。
二 機能強化型在宅療養支援診療所・病院の評価方法・要件について、現在のように在宅看取りの件数を指標とすることが最善と考えているか。今後、在宅医療を担う医療機関の質の評価方法については、精緻化が求められると考えるが、在宅看取り実績要件を含め、現在の評価方法・要件の影響を検証し、その結果に基づき在宅看取り実績要件の見直しを検討する考えはあるか。
三 在宅看取り実績を要件とすることにより、医学的に見て入院治療が必要な場合についても、医療機関側に、在宅看取りを選択する動機を生じさせることになりかねないとの指摘がある。患者側の事情より、医療機関側の事情によって在宅看取りが行われるリスクをどのように考えるか。また、そのリスクを回避するためにどのような対策を講じるか。
四 核家族化がすすみ、独居老人や老夫婦世帯が増えていく中、独居で亡くなるケースや自宅介護が困難なケースも多い。そのような場合、医療機関としては、看取り手前の段階までは在宅で対応し、看取りは病院で行うといった対応を取ることも多い。在宅看取り実績要件は、このような医療機関の対応を事実上評価しないことになるが、機能強化型在宅療養支援診療所・病院の評価方法・要件として、このような対応を評価する仕組み、すなわち、在宅看取り実績要件を満たしていないが、在宅医療に真摯に取り組みかつ体制が整備されている医療機関を機能強化型として評価する仕組みを検討する考えはあるか。
五 連携型の機能強化型在宅療養支援診療所・病院が設置された目的の一つには、診療所・中小病院が一件でも多く在宅医療に取り組むことを促し、その数を増やすことがあり、それを踏まえれば、連携型について、それぞれの医療機関に看取り実績要件を課すことは、連携型の趣旨に反するとの指摘がある(平成二十五年十月二十三日 第二百五十二回 中央社会保険医療協議会総会における西澤寛俊委員、鈴木邦彦委員発言参照)。この指摘をどのように考えるか。また、連携型について、より多くの医療機関が在宅医療に取り組むことを促すという観点から、それぞれの医療機関に看取り実績を求める現在の要件の在り方の見直しを検討する考えはあるか。

 右質問する。



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