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平成二十七年二月五日提出質問第四二号
鶏卵関係団体の役員人件費に関する質問主意書
提出者 上西小百合
鶏卵関係団体の役員人件費に関する質問主意書
一般社団法人日本養鶏協会(以下「協会」と称する。)は「鶏卵生産者経営安定対策事業」の執行に関与し国の予算年間約五二億円が支出されている公益法人である。また鶏卵公正取引協議会(以下「協議会」と称する。)は、言わずと知れた協会の関連団体であるが、国庫予算の支出は行われていない。
しかし協会と協議会は同一ビルの同室に存在し、権限の強い役員を筆頭に構成メンバーもほぼ重複し、不離一体の域を越えて、完璧なるトレス(完全一致)という他ないと思われる。
去る平成二十六年十一月十二日衆議院農林水産委員会に於いて、協会は養鶏生産物の需給の安定、消費の促進及び鶏卵に関する情報の収集、提供などの活動を行う団体であり、協議会は景品表示法で定められた公正競争規約の運用を行っている団体であるとの政府側答弁があったが両者の識別を国民に求めるのは大変難しく、理解できる国民は皆無に等しいのではないかと思えてならない。
そのような現況に鑑み、役員報酬をはじめ協議会の諸支出も全て国民が納得しうるものでなくてはならないと考え、前記農林水産委員会で一部取り上げたところ農林水産大臣より、今後調査するとの答弁があったところであるが、その後突然の衆議院解散等の不測の事態があり、その後同委員会は開かれていないままで終わっているため次の点につき質問する。
どのようなルールにもとづいて、いつどのような形式でなされたのか、根拠法令等を含めて政府よりご教示願いたい。
2 協議会は、法人ではなく、国の補助金も交付されていないので「国と密接な関係にある団体」ではないかも知れないが、担っている業務は、鶏卵の表示に関する公正競争規約(ルール)を定め、鶏卵公正マークを発行するという、国民生活に直結して国民の安全・安心を守る行政の代行的業務であり、その存在意義は大きい。なぜならば、国民は協議会が発行する鶏卵公正マークに「国のお墨付き」にも似た全幅の信用・信頼を置いているからである。
客観的に、どうみても「国と密接な関係にある団体」そのものと言わざるを得ない、斯かる団体に、前項のような就任年齢制限や報酬金額などを定めたルールは適用されないのか政府の見解を問う。
3 一般社団法人日本養鶏協会と鶏卵公正取引協議会の役員を兼務し、主な活動を前者で行っている六十五歳以上の者が、法人である協会からは報酬を受けず、法人組織ではない協議会から協議会の年間収入(約一九六三万円)の六十%超に及ぶ年間一二〇〇万円の報酬を受け取ることは、上記ルールに違反しないのか政府の見解を問う。
4 一般社団法人日本養鶏協会の総会で、上記六十五歳以上の専務理事の就任と報酬を無償とする決議がなされた際と、鶏卵公正取引協議会において、同人に一二〇〇万円の報酬を支払うことを決定した会合と、それら双方に農林水産省と消費者庁の職員が立ち会っていたと聞くところである。
前記農林水産委員会等において「公正取引協議会につきましては当方の所管ではないためお答えする立場にない」と繰り返している団体の総会に、何故政府職員が出席するのか、その根拠の説明を政府より求める。
5 前項に記載した報酬等決定に関し、農林水産省や消費者庁のしかるべき役職の者が指導等をなして関与するために臨席していたのではないのかと思われるが政府の見解を問う。
右質問する。