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平成二十七年八月四日提出
質問第三六四号

著作権侵害の「非親告罪化」に関する質問主意書

提出者  丸山穂高




著作権侵害の「非親告罪化」に関する質問主意書


 環太平洋連携協定(TPP)交渉をめぐり、日米など十二か国が、日本国内で関心が高い著作権侵害の「非親告罪化」について、適用範囲に制限を付けた上で導入する方向となったと関係筋が明らかにしたと報じられている。
 著作権侵害を厳しく捉える方向で議論が進んだ場合、関連する業界などの活動が萎縮する可能性があると考える。そこで、以下の質問をする。

一 TPP交渉を進めるにあたり、非親告罪の適用範囲については、著作権の活動で得た商業的な利益の程度や、オリジナルの著作物の市場価値をどこまで損なったかなど、その判断基準がしっかりと示されなければならないと考える。判断する際の項目・基準は何か。具体的な回答を求める。
二 日本国内では、これまでマンガなどを二次利用した同人誌即売会「コミックマーケット」等、独自のサブカルチャーがあると考える。政府はこれを文化の一つとして認識しているか。また、この市場規模をどの程度として捉えているか。政府の見解を問う。
三 非親告罪化の導入に際しては、前記文化を萎縮させないよう政府は各国による適用範囲の制限に一定の柔軟性を認める仕組みとするよう求めるべきだと考えるが、政府の見解を問う。
四 著作権の権利制限について、現行の著作権法は学校その他の教育機関における複製や批評、研究等の目的での引用等個別の場合を規定していることは承知している。著作権侵害が「非親告罪化」された場合であっても、刑罰権が濫用されることを防ぐ観点から、著作権法を改正し、アメリカ著作権法第百七条に相当する規定を設けるべきと考えるが、政府の見解を問う。

 右質問する。



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