質問本文情報
平成二十八年一月十二日提出質問第三六号
TPP批准と基幹作物サトウキビ等の存続に関する質問主意書
提出者 仲里利信
TPP批准と基幹作物サトウキビ等の存続に関する質問主意書
政府は、国会や国民に情報を適切に開示しないままTPPを批准しようとしている。
そこでお尋ねする。
二 島嶼県であり、有人離島を多く抱える沖縄県では、狭隘な島々であることや消費地から遠いことから、生産性や輸送コスト等が嵩み競争力に乏しいというハンディキャップを最初から抱えており、安い価格の外国産に到底太刀打ちできないことは明らかである。このままでは基幹作物及び基幹産業そのものが廃れてしまうことになりかねない。島に産業がなくなると、そこでの生活が成り立たなくなり、ひいては地域を捨て、島を捨てることになり、我が国の国境の最前線である島々に人が全くいなくなることに繋がりかねない。政府は、基幹作物のサトウキビ等が国境の島々を有人島としているとの認識を持っているか。
三 質問二に関連して、サトウキビは沖縄の気候・風土に最も適した基幹作物である。また、子牛の育成や豚の飼育等は沖縄県の自然環境・歴史・文化を反映した基幹産業である。さらに地域の維持のためにも必要不可欠な産業であることから、単に価格や生産性、採算性だけでもってその存続を議論すべきものではないと考えるが、政府の認識はどうか。
四 仮にTPPを批准するとしても、市場競争原理を適用するものと、適用しないものを明確に区分して、市場競争原理を適用しないものに対しては、価格や生産性、採算性を度外視して、その存続を図るべきではないか。
五 政府は、現在、沖縄県の基幹作物であるサトウキビや基幹産業である農業・畜産・水産業に対して、どのような支援措置を講じているのか。また、今後どのような支援策を講じる考えがあるか。具体的に回答されたい。
六 TPPが仮に批准された場合、沖縄県の基幹作物や基幹産業を継続させることが可能な支援や補助の制度を新たに設けるべきではないか。
右質問する。