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平成二十八年一月十四日提出質問第四五号
海上自衛隊呉基地に停泊していた潜水艦内で乗組員が自殺を図ったことに関する質問主意書
提出者 鈴木貴子
海上自衛隊呉基地に停泊していた潜水艦内で乗組員が自殺を図ったことに関する質問主意書
種々報道によると、二〇一三年(平成二十五年)九月、広島県の呉基地に停泊していた海上自衛隊の潜水艦「そうりゅう」の艦内で、乗組員の当時三十九歳の二等海尉が艦内にあった拳銃で自殺を図り、一時、意識不明となったことについて、海上自衛隊が、上司のパワーハラスメントが原因だとする調査結果をまとめ、幹部三人を懲戒処分としていたことが分かった。調査結果によると、当時の上司であった四十代の幹部自衛官二人と、元上司の三十代の幹部自衛官一人の合わせて三人が、殴るなどの不適切な指導をしたため、二等海尉は精神的に不安定となり自殺を図ったとしている。殴るなどの不適切な指導をした当時の上司であった四十代の幹部自衛官二人と、元上司の三十代の幹部自衛官一人は、昨年十月に停職などの懲戒処分とされている。防衛省は、懲戒処分の場合、公表することにしているが、今回の処分は本年一月十二日まで公表されていなかった。これについて、海上自衛隊は「プライバシーに配慮しながら公表すべきかどうか検討していた」としたうえで、「再発防止策を徹底していきたい」としている。
また、本年一月十三日の衆議院安全保障委員会で、二等海尉が上司の暴力を理由に潜水艦内で拳銃自殺を図ったことについて、中谷防衛大臣が「前途有為な隊員に対し、暴力という不適切な指導があり、自殺未遂に至らしめたことはまことに申し訳なく、心からおわび申し上げたい」と陳謝している。
右を踏まえ、質問する。
二 二等海尉が上司の暴力を理由に潜水艦内で拳銃自殺を図ったことに関し、中谷防衛大臣は本件についていつ報告を受け、認識していたか。報告を受けた日時を明らかにされたい。
三 陸・海・空の自衛隊において、この二十年間で隊員が自殺した人数を、陸・海・空の自衛隊それぞれ別々に示されたい。
四 海上自衛隊では過去にも、上司の暴力などを原因とした隊員の自殺が複数発生していると承知する。過去二十年で、上司の暴力などを原因とし、自殺を図った隊員は何人いるか答えられたい。
五 二等海尉が上司の暴力を理由に潜水艦内で拳銃自殺を図ったこと等を踏まえ、防衛省は、今回海上自衛隊でいじめがあったことを認めるか否か、端的に答えられたい。
右質問する。