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平成二十八年一月十八日提出
質問第五四号

福島第一原発における汚染水問題等に関する質問主意書

提出者  鈴木貴子




福島第一原発における汚染水問題等に関する質問主意書


 二〇一五年十二月二十六日付朝日新聞三面(以下、「朝日記事」とする。)に、「汚染水一日二百〜三百トン増」との見出しで、「東京電力福島第一原発で十一月以降、高濃度汚染水の発生量が大幅に増えている。新たな汚染水対策として護岸近くの井戸でくみ上げ始めた地下水が、想定以上に多く放射性物質を含み、海へ流すことができないためだ。一日平均二百〜三百トンの地下水が高濃度汚染水の発生源である建屋内に移送され、これまでの汚染水対策の効果が打ち消される形になっている。きっかけは汚染地下水の海への流出を抑えるため十月二十六日に完成した海側遮水壁。一〜四号機付近の護岸沿いに長さ三十メートルの鋼管を埋め込んで、地下水をせき止める。地下水位が上がり過ぎないように護岸近くで地下水をくみ上げ、浄化処理して海に流す計画だった。ところが五本ある井戸のうち四本で、除去が難しいトリチウム(三重水素)の濃度が海への排水基準(一リットルあたり千五百ベクレル)を上回った。地下水位も想定以上に上がり、くみ上げ量が予定の数倍に。結果、溶けた核燃料に触れた高濃度汚染水がたまる建屋内しか行き場がなくなった。護岸近くの汚染土壌に地下水が触れたのが原因とみられる。…」と掲載されている。
 右と、「政府答弁書」(内閣衆質一八五第二号)を踏まえ、質問する。

一 「朝日記事」に対する、政府の見解如何。
二 「朝日記事」に係る件に関し、政府は東京電力から報告等受けているか否か、受けているのであれば、報告を受けた日時、またどのような方法で、東京電力の誰から報告を受けたか答えられたい。
三 汚染水の増加を解消できる見通しはたっているか。政府の見解如何。
四 昨年、汚染地下水が海へ流出するのを防ぐ「海側遮水壁」が完成したことを受け、東京電力の幹部は「リスクを大きく低減できた一年だった」と総括したと承知するが、政府も東京電力と同様の認識でいるか。政府の認識如何。
五 福島第一原発の汚染水の問題(汚染水が海に流出していた問題)については、今までに安倍首相及び関係閣僚から、「状況はコントロールされている」とする旨の発言がなされているが、政府は現時点においても、福島第一原発の汚染水の問題について、「状況はコントロールされている」と認識しているか、政府の認識如何。
六 本年三月十一日で福島第一原発事故から五年になるが、福島第一原発廃炉作業は順調に進んでいると政府は考えるか。政府の見解如何。
七 右の「朝日記事」に記されている状況や政府が今までに示してきた汚染水問題に対する認識等は、今後の福島第一原発の廃炉作業の障害となり、また近隣住民、国民から信用を得られるとは到底考えられないが、政府の見解如何。

 右質問する。



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