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平成二十八年二月十五日提出
質問第一二九号

諸外国における一階部分の年金積立金の運用状況に関する質問主意書

提出者  大串博志




諸外国における一階部分の年金積立金の運用状況に関する質問主意書


 現在、国民の老後所得保障を担う公的年金の積立金は、約半分が国内外の株式に投資されている。最近の株式市場の株価下落により、運用成績が短期的に悪化するのみならず、財政見通しより大幅に年金積立金が減少することにより将来の給付水準が悪化するのではないかと懸念されている。
 経済協力開発機構(OECD)によると、年金制度の構造については、一定の絶対的な最低水準の生活を保障するための再分配部分である「第一層部分(first-tier)」と、現役時代に比較して一定レベルの生活水準を維持するための貯蓄部分である「第二層部分(second-tier)」等に分類されている(OECD「Pensions ataGlance2015」)。また、第一層部分については、「基礎的(basic)制度」、「最低額保障(minimum)制度」、「資力調査付(resource-tested)又は特定階層向け(targeted)制度」に分類され、我が国は完全な定額給付又は就業・居住年数により給付額が決定される基礎的制度を採る国に分類されている。また、OECDに加盟する三十四カ国のうち十六カ国が公的年金制度に係る年金積立金を有しているとされている。
 右を踏まえ、以下質問する。

一 OECD加盟の各国の年金制度について、「基礎的制度」、「最低額保障制度」、「資力調査付又は特定階層向け制度」ごとの分類を行った上で、それぞれの第一層部分の制度において積立金を有している国名を挙げられたい。また、積立金を株式で運用している国があれば、国名及び株式の運用比率をそれぞれ挙げられたい。
二 我が国においては、財政見通しより年金積立金の運用成績が悪化した場合、どのように年金の給付水準に影響するのか説明されたい。
三 一で挙げた各国について、二で説明された我が国の仕組みと同様に、年金積立金の運用成績の悪化が将来の年金の給付水準に影響する可能性のある構造となっている国名を挙げられたい。

 右質問する。



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