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平成二十八年四月七日提出
質問第二四一号

自衛のための必要最小限度の核兵器に関する質問主意書

提出者  逢坂誠二




自衛のための必要最小限度の核兵器に関する質問主意書


 先般提出した「横畠内閣法制局長官の答弁と核兵器の不拡散に関する条約との整合性に関する質問主意書」(質問第二〇七号)に対する答弁書(内閣衆質一九〇第二〇七号。以下「答弁書」という。)では、「純法理的な問題として、我が国には固有の自衛権があり、自衛のための必要最小限度の実力を保持することは、憲法第九条第二項によっても禁止されているわけではなく」「核兵器であっても、仮にそのような限度にとどまるものがあるとすれば」、すなわち、自衛のために必要最小限度となる核兵器であれば、「それを保有することは、必ずしも憲法の禁止するところではない」との政府の見解が示された。
 他方、翫正敏氏提出の「我が国における核政策に関する質問主意書」に対する答弁書(内閣参質一三二第四号。以下「翫答弁書」という。)では、「核兵器の使用は、その絶大な破壊力、殺傷力のゆえに、国際法の思想的基盤にある人道主義の精神に合致しない」との見解が示されている。
 これらの政府の見解には整合性がないと解すべきであり、疑念を持たざるを得ない。
 このような観点から、以下質問する。

一 本答弁書では、「自衛のための必要最小限度の実力を保持すること」、すなわち、「核兵器であっても、仮にそのような限度にとどまるものがあるとすれば」、「それを保有することは、必ずしも憲法の禁止するところではない」と示されているが、翫答弁書によれば、「核兵器の使用は、その絶大な破壊力、殺傷力のゆえに、国際法の思想的基盤にある人道主義の精神に合致しない」との見解が示されている。従って、政府の見解に基づけば、自衛のための必要最小限度にとどまる核兵器は存在せず、現行憲法下では、純法理的な問題としてではなく、事実上、我が国は核兵器を保有できないと判断すべきであるが、政府の見解を示されたい。

 右質問する。



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