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平成二十八年五月三十日提出質問第三一五号
伊勢志摩サミットでの安倍総理大臣の「リーマン・ショック級」発言に関する質問主意書
提出者 長妻 昭
伊勢志摩サミットでの安倍総理大臣の「リーマン・ショック級」発言に関する質問主意書
まず、現在の世界経済は、リーマン・ショック直前のような危機にある、と政府は考えているのか、明確にお示し願いたい。
安倍総理は伊勢志摩サミットの会見での「リーマン・ショック直前の洞爺湖サミットで危機の発生を防ぐことができなかった。そのてつは踏みたくない」との発言を含め、世界経済はリーマン・ショック前に似ているとの趣旨の発言を繰り返した、との報道がある。
このような発言を会見でしたことは事実か。また、このような発言はサミットの首脳の前でもしたのか、お示し願いたい。
また安倍総理がサミット首脳に配付した資料(商品価格の下落幅の図表等)は政府のどの部署が、どのような目的で、何を言わんがための資料として作成したのか、お示し願いたい。
政府はサミット開催と同じ週である平成二十八年五月二十三日に発表した月例経済報告の中で、世界の景気について以下のように分析している。
「世界の景気は、弱さがみられるものの、全体としては緩やかに回復している。先行きについては、緩やかな回復が続くことが期待される。ただし、アメリカの金融政策正常化の影響、中国を始めアジア新興国等の経済の先行き、原油価格等の下落の影響、金融資本市場の変動の影響等について留意する必要がある」。
この記述からは、世界経済がリーマン・ショック直前の危機にあるとは到底読み取れない。
安倍総理の世界経済がリーマン・ショック直前のような危機にあるという認識は、政府の見解なのか、安倍総理の個人的見解なのか。お示し願いたい。
今後、政府は世界経済に関する見解を安倍総理の見解に近づけるように修正するおつもりはあるのか。内閣の見解を問う。
右質問する。