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平成二十八年十月二十六日提出質問第八五号
安倍内閣において憲法に関する答弁担当は誰であるかに関する質問主意書
提出者 逢坂誠二
安倍内閣において憲法に関する答弁担当は誰であるかに関する質問主意書
金田法務大臣は、平成二十八年十月二十一日の衆議院法務委員会において、「私たちは、公務員として憲法を守る立場にあります。そして、憲法を遵守します。その中で、憲法の行政府としての一般的解釈、これについては内閣がお答えすることになりますが、その場合に、法務大臣は内閣を代表する立場にはない」と答弁している。例えば法務委員会の審議の中でも議案と政府の憲法解釈との関連性が議題となる場面は当然出てくるものの、質疑者と法務大臣の見解の相違から、一律に、「法務省の所管事項と関係なく、法務省の所管を離れて憲法の意義とか規定のあり方を一般的に問う場合には、法務大臣としてはお答えをする立場にはない」などと答弁を拒否することは全く誠意に欠いたものと言わざるを得ない。また法務委員会などの常任委員会で、大臣が、憲法の解釈及び憲法に関連するその委員会所属の委員からの質問について、当該委員会の所管事項以外は答弁できないという見解を示すことは、議論の空洞化を招くもので、それならば政府の憲法解釈について代表して答弁できる立場の大臣の出席を求める必要が生じる。
このように安倍内閣における憲法に関する国会審議での答弁者について疑義があるので、以下質問する。
二 各常任委員会、及び各特別委員会で、当該委員会の担当大臣、副大臣、政務官、政府参考人は、憲法の解釈及び憲法に関連するその委員会所属の委員からの質問について、当該委員会の所管事項以外は答弁できないと安倍内閣は決定し、各閣僚はそのような共通認識を持っているのか。政府の見解を示されたい。
三 平成二十八年十月二十一日の衆議院法務委員会で金田法務大臣が答弁するように、各常任委員会においても、「憲法の件についても、法務大臣は内閣の一員として内閣の立場と同一であります。したがいまして、内閣を代表する立場で法務大臣がお答えすることは差し控えさせていただきたいと思います」という前提であるならば、質疑者が要求すれば、「内閣を代表する」内閣総理大臣その人が各委員会で政府の憲法解釈に関する答弁に立つということか。政府の見解を示されたい。
右質問する。