答弁本文情報
平成二十八年十一月四日受領答弁第八五号
内閣衆質一九二第八五号
平成二十八年十一月四日
衆議院議長 大島理森 殿
衆議院議員逢坂誠二君提出安倍内閣において憲法に関する答弁担当は誰であるかに関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。
衆議院議員逢坂誠二君提出安倍内閣において憲法に関する答弁担当は誰であるかに関する質問に対する答弁書
一について
お尋ねの「最高責任者」の意味するところが必ずしも明らかではないが、行政府としての憲法の解釈については、第一次的には法律の執行の任に当たる行政機関が行い、最終的には、憲法第六十五条において「行政権は、内閣に属する。」と規定されているとおり、行政権の帰属主体である内閣がその責任において行うものである。
安倍内閣において、御指摘の「各常任委員会、及び各特別委員会で、当該委員会の担当大臣、副大臣、政務官、政府参考人は、憲法の解釈及び憲法に関連するその委員会所属の委員からの質問について、当該委員会の所管事項以外は答弁できない」との決定を行った事実はない。
なお、一般に、議院において国務大臣等が答弁を求められた事項について、それが所管外のものである場合など合理的な理由がある場合には、答弁を差し控える旨の答弁をすることも許容されるものと考えている。
御指摘の「衆議院法務委員会で金田法務大臣が答弁するように、各常任委員会においても、「憲法の件についても、法務大臣は内閣の一員として内閣の立場と同一であります。したがいまして、内閣を代表する立場で法務大臣がお答えすることは差し控えさせていただきたいと思います」という前提であるならば」の意味するところが必ずしも明らかではなく、お答えすることは困難であるが、御指摘の金田法務大臣の答弁については、逢坂誠二委員の「昭和四十七年以降、我が国においては、一部といえども集団的自衛権の行使というものは認められていたということでよろしいか」との趣旨の質問に対し、答弁を求められた事項が法務大臣の所管外のものであることから答弁を差し控える旨をお答えしたものである。