質問本文情報
平成二十九年一月三十日提出質問第三七号
NHKで放映されたスクープドキュメント北方領土交渉の映像に関する質問主意書
提出者 逢坂誠二
NHKで放映されたスクープドキュメント北方領土交渉の映像に関する質問主意書
NHKで二〇一六年十二月十八日に放送された「スクープドキュメント 北方領土交渉」という番組で、「これは政府幹部の打ち合わせを撮影した映像です。外交機密が含まれるため音声は使用できません」とのナレーションが流れる中、安倍総理、谷内国家安全保障局長、今井総理秘書官らが、打ち合わせをする映像(以下、「本映像」という。)が放映された。本映像について疑義があるので、以下質問する。
二 本映像は、政府が撮影を許諾したものであるのか、あるいは政府が撮影許諾をしない中での撮影だったのか。政府の見解を示されたい。
三 番組のナレーションでは「外交機密が含まれる」打ち合わせと説明しているが、そうした打ち合わせに、マスコミ関係者が同席し、その様子を取材することは妥当なものとは思われない。本映像の撮影にあたり、マスコミ関係者が同席していたのか。政府の見解を示されたい。
四 本映像の打ち合わせに同席し、その模様を取材したマスコミは何社だったのか。さらには同席したマスコミがNHKのみだとすれば、NHKだけに取材を許した理由を明らかにされたい。
五 本映像の撮影にマスコミが同席していない場合、この映像は何の目的で、誰が撮影し、どういう経緯でNHKの番組に利用されることになったのか。政府の見解を示されたい。
六 本映像では、番組のナレーションにあるとおり打ち合わせの音声は流していないが、本映像の撮影者はその内容を聞くことができ、かつ録画映像にも音声を収録することが可能であったと理解される。この打ち合わせの現場で撮影された映像には、安倍総理などの打ち合わせをする音声は含まれているのか。政府の見解を示されたい。
七 本映像がマスコミ取材によるもの、あるいは政府とマスコミ以外の第三者による撮影の場合、その録画映像に音声が含まれているのか否かを政府は確認したのか。政府の見解を示されたい。
八 本映像の撮影者が誰であるにせよ、番組ナレーションが説明するこの打ち合わせに含まれる外交機密の漏洩対策をどのように講じたのか。政府の見解を示されたい。
九 番組のナレーションは、「これは政府幹部の打ち合わせを撮影した映像です。外交機密が含まれるため音声は使用できません」であるが、NHKの自主取材以外の方法でこの映像が撮影された場合、この映像音声に外交機密が含まれることを政府からNHKに事前に伝えたのか。政府の見解を示されたい。
十 本映像はNHKの自主取材によって撮影されていたのか。その場合、本映像の中に外交機密は含まれていたのか。政府の見解を示されたい。
十一 今回の映像が政府の撮影したものである場合、NHKには音声を消去した上で、この映像を提供したのか、その事実を明らかにされたい。
十二 今回の映像が政府の撮影したものである場合、NHKだけに便宜を供与する理由は何か。
十三 今後も、機密を含む政府内部会議の様子をマスコミや第三者に撮影させたり、政府自らが撮影し、その映像のマスコミへの提供を行ったりする方針であるのか。政府の見解を示されたい。
十四 十三に関して、今後はこうしたことを行わないとすれば、本映像に関してのみ外交機密を含む打ち合わせの映像を公開した、あるいは公開された理由を明らかにされたい。
右質問する。