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平成二十九年四月六日提出
質問第二〇三号

テロ等準備罪における処罰対象の団体の定義に関する質問主意書

提出者  逢坂誠二




テロ等準備罪における処罰対象の団体の定義に関する質問主意書


 組織的な犯罪の処罰及び犯罪収益の規制等に関する法律(「本法」という。)第二条で「この法律において「団体」とは、共同の目的を有する多数人の継続的結合体であって、その目的又は意思を実現する行為の全部又は一部が組織により反復して行われるもの」と定義され、三月二十一日に閣議決定された本法改正案の第六条の二では、「テロリズム集団その他の組織的犯罪集団の団体の活動として、当該行為を実行するための組織により行われるものの遂行を二人以上で計画した者は、その計画をした者のいずれかによりその計画に基づき資金又は物品の手配、関係場所の下見その他の計画をした犯罪を実行するための準備行為が行われたときは、当該各号に定める刑に処する」ことが明示され、具体的な罪については別表第三に掲げられている。
 これらに関連して疑義があるので、以下質問する。

一 本法のいう「団体」は「その目的又は意思を実現する行為の全部又は一部が組織により反復して行われるもの」と定義されているが、これは本法改正案でも妥当する概念であるという理解でよいか。
二 本法のいう「団体」が「反復して行われるもの」という要件を持っているのであれば、本法改正案の第六条の二でいう、「テロリズム集団その他の組織的犯罪集団の団体の活動として、当該行為を実行するための組織により行われる」行為は、「反復して行われる」ことが条件であるという理解でよいか。言い換えれば、一度だけの行為では「テロリズム集団その他の組織的犯罪集団の団体の活動として、当該行為を実行」するとは見なされないという理解でよいか。
三 本法改正案の第六条の二で、「テロリズム集団その他の組織的犯罪集団の団体の活動」は、「計画をした者のいずれかによりその計画に基づき資金又は物品の手配、関係場所の下見その他の計画をした犯罪を実行するための準備行為が行われたときは、当該各号に定める刑に処する」と規定されているが、反復性の要件を欠いているように思われる。かかる条文案と本法のいう「団体」が「反復して行われるもの」という要件との整合性はどのように取られていると考えればよいのか。見解を示されたい。
四 金田法務大臣は、平成二十九年二月二十二日の衆議院予算委員会第三分科会で、逢坂誠二の質問に答えて、「テロ等準備罪を適用するには、主体が組織的犯罪集団であること、すなわち、結合の目的が犯罪を実行する団体であると認定される必要があると。単に団体の中で一定の犯罪を犯す合意があることが認定されるだけではたりない」と述べているが、本法第二条の団体要件が改正されない限り、「組織により反復して行われるもの」との規定により、組織的犯罪集団が一定の犯罪を犯す合意があることのみならず、実行準備行為と反復性の要件も満たさなければならないのではないか。見解を示されたい。

 右質問する。



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