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平成三十年十月二十四日提出
質問第九号

教育勅語の普遍性がある部分に関する質問主意書

提出者  初鹿明博




教育勅語の普遍性がある部分に関する質問主意書


 この度の内閣改造で新たに就任した柴山昌彦文部科学大臣は、就任記者会見で教育勅語について、「普遍性がある」、「現代風に解釈され、アレンジした形で、道徳などに使うことができる分野は十分にある」旨の発言をし、後に、教育勅語の復活や道徳で推奨することは否定しましたが、あくまでも現代の教育にも通用するところがあることを強調しました。
 教育勅語は衆議院で排除決議、参議院で失効確認決議が可決され、教育上の指導原理としては、法制上はもちろん、行政上にも、思想上にも、その効力を喪失しています。
 また、この決議に基づいて、各学校に配付されていた教育勅語の謄本を、当時の文部省が全て回収までしています。
 先人がここまで徹底して教育勅語を排除したのは、決議文にある通り、教育勅語の根本理念が主権在君並びに神話的国体観に基づいているからであり、明らかに基本的人権を損ない、国際信義に対して疑点を残すもととなるからであります。
 その教育勅語について、今般、教育行政を担う文部科学大臣が「普遍性がある」などと評価したことは、国際信義に反するものだと考えます。
 以下、政府の見解を伺います。

一 教育勅語には「朕カ忠良ノ臣民」つまり「天皇に忠実な家来である人民」として守るべき項目が列挙されていますが、柴山文部科学大臣の発言にある「現代の教育に通用するところ」というのは具体的に何を指しているのですか、政府の見解を伺います。
二 教育行政を担う文部科学大臣が教育勅語について、「普遍性がある」などと評価したことで、国際社会の信頼を大きく損なったと考えますが、政府の見解を伺います。
三 教育勅語は主権在君並びに神話的国体観に基づいたものでありますが、それでも、普遍性のある部分があると考えているのか、それとも、基本的人権を損なうもので普遍性はないと考えているのか、政府の見解を伺います。
四 閣僚など政府の役職にある者が、親孝行、兄弟・友達を大切にすること、勉学に励むこと、人格を向上させることなどの守るべき徳目の例として、国会の決議で効力を失い、排除された教育勅語を引き合いに出すこと自体が大きな誤りだと考えますが、政府の見解を伺います。

 右質問する。



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