衆議院

メインへスキップ



質問本文情報

経過へ | 質問本文(PDF)へ | 答弁本文(HTML)へ | 答弁本文(PDF)へ
平成三十年十一月九日提出
質問第四六号

留学生三十万人計画に関する質問主意書

提出者  早稲田夕季




留学生三十万人計画に関する質問主意書


 「留学生三十万人計画」は、「日本を世界に開かれた国とし、人の流れを拡大していくために重要」との福田内閣総理大臣の第百六十九回国会(二〇〇八年一月)の施政方針演説を受け、同年七月に文部科学省ほか外務省、法務省、厚生労働省、経済産業省、国土交通省の関係各省の連名において策定されたものである。同計画については、第二次安倍政権下で閣議決定された「日本再興戦略」(二〇一三年六月)にも、その実現を目指す旨が盛り込まれている。このことについて以下質問する。

一 独立行政法人日本学生支援機構によれば、二〇一一年五月時点で十六万四千人弱であった外国人留学生数は、二〇一七年同月時点で約二十六万七千人となったが、このように近年急激に増加している理由をどのように分析しているか。
二 文部科学省は、外国人留学生について、「二〇一七年現在二十六万七千人であり、二〇二〇年までに三十万人の受入れ達成に近づく」と評価していると承知しているが、そのうち八万人弱は日本語教育機関への留学生が占めており、専門学校を含む高等教育機関への留学生数は十九万人弱にすぎない。
 しかし同計画は、グローバルな時代の中で、我が国が高度人材の大きな供給源となる留学生の高等教育機関への積極的な受入れを目指すものであり、大学を中心とした高等教育機関への留学生数の増加をもって評価すべきであると考えるが、政府の見解を明らかにされたい。
三 優秀な外国人留学生を巡り世界的な人材獲得競争が発生しており、高等教育レベルでの学生の流動が世界規模で高まる中、我が国の大学が優秀な留学生を獲得するためには、世界的に高い評価を我が国の大学が受けることが有効である。しかし、直近のタイムズ・ハイヤー・エデュケーションの世界大学ランキングのトップ百校には我が国からは二校しか入らず、かつては東京大学が占めていたアジアナンバーワンの座も中国の大学に奪われるような状況である。
 我が国の大学を中心とした高等教育機関へ留学生を呼び込むため、スーパーグローバル大学創生支援事業などの既存の施策は不十分であり、もっと支援を強化すべきと考えるが、政府の見解を明らかにされたい。
四 他方、日本学生支援機構の「留学生調査」と日本私立学校振興・共済事業団の「大学ポートレート(私学版)」のデータから計算すると、二〇一七年五月現在で留学生(正規生)の多い私立大学上位二十大学のうち、在籍者数全体に占める留学生割合が七割を超える大学が二校ある。同様のデータなどをもとにすると、留学生が在学生の七割を占める専門学校(学校教育法第百二十六条第二項)はどのくらいあるのか。またこのような大学や専門学校における留学生の学習成果について、どのように評価しているか。
五 留学生の受入れ拡大に伴い、地方大学や私立大学において、入試方法や授業科目、定員管理などの取組にばらつきが生じてきている。留学生受入れのための体制整備について、優良事例や失敗事例を検証し、今後の在り方を検討する必要があると考えるが、政府の見解を明らかにされたい。

 右質問する。



経過へ | 質問本文(PDF)へ | 答弁本文(HTML)へ | 答弁本文(PDF)へ
衆議院
〒100-0014 東京都千代田区永田町1-7-1
電話(代表)03-3581-5111
案内図

Copyright © Shugiin All Rights Reserved.