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平成三十一年二月十二日提出
質問第三八号

北方領土に対する政府の見解に関する質問主意書

提出者  初鹿明博




北方領土に対する政府の見解に関する質問主意書


 外務省ホームページ内の「北方領土問題の概要」においては、北方四島(歯舞群島、色丹島、国後島及び択捉島)から成る北方領土の現在の状況について、「我が国固有の領土である北方領土に対するロシアによる不法占拠が続いている」と記述しています。
 安倍総理は、平成三十一年一月二十八日の施政方針演説や同年二月七日の北方領土返還要求全国大会の挨拶などにおいて「ロシアとは、国民同士、互いの信頼と友情を深め、領土問題を解決して平和条約を締結する。戦後七十年以上残されてきたこの課題について、次の世代に先送りすることなく、必ずや終止符を打つ」と述べるとともに、平成三十一年一月三十日の代表質問に対する答弁や平成三十一年度予算の国会審議などにおいて「北方領土は、我が国が主権を有する島々です。この立場に変わりはありません」と繰り返し述べておりますが、「我が国固有の領土」であるか否かについては言及されておりません。
 また、安倍総理は、平成三十年十一月二十六日の衆議院予算委員会において、北方四島は現在ロシアに「不法占拠」された状態にあるという認識かとの質問に対し、「政府の法的立場には変わりはないということでございます」と述べ、「不法占拠が続いている」ということについても言及されておりません。
 領土問題に限らず、外交問題の解決には相手国との交渉が必要であり、「交渉の基本方針や考え方を交渉の場以外で申し上げるのは交渉に資さない」(平成三十年十二月三日衆議院沖縄及び北方問題に関する特別委員会における河野外務大臣答弁)可能性があることは理解しますが、北方領土が「我が国固有の領土」であり、「不法占拠」が続いているとの我が国がこれまで取ってきた立場を交渉において変更することが無いのであれば、堂々とこれまでの主張を述べるべきだと考えます。
 それにもかかわらず、あえて、「我が国固有の領土」であること、「不法占拠」が続いていることに言及しないのであれば、政府がこれまで取ってきた立場とは異なる立場に基づく解決策をロシアに対して提示しているのではないか、との疑念を国民に抱かせることになります。
 そこで、政府の見解を伺います。

一 北方四島は、「我が国固有の領土」であるとの立場に変わりはないか、また、「我が国固有の領土」と「我が国が主権を有する島々」は同じ趣旨であるのか、政府の見解を伺います。
二 ロシアのラヴロフ外務大臣は、記者会見などにおいて、日本とロシアの平和条約締結交渉に関し、「平和条約の締結は、大なり小なり、第二次世界大戦の結果を認めるということ。これが平和条約への工程に進む上での、不変の一歩であることは日本側に申し上げている。その一歩が踏み出されることを期待しているし、それなくして他の話合いは不可能だ」と発言しています。このような第二次世界大戦の結果として合法的にロシア領となったというロシア側の見解を認めるのですか、また、北方領土の現在の状況は、ロシアにより「不法占拠」された状態であるとの認識ですか、政府の見解を伺います。

 右質問する。



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