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平成三十一年四月二日提出
質問第一二三号

幼稚園類似施設に関する質問主意書

提出者  早稲田夕季




幼稚園類似施設に関する質問主意書


 神奈川県川崎市にある幼稚園類似施設、A.L.C.貝塚学院が、政府の進める幼児教育の無償化の対象外であることも理由の一つに挙げて、二〇一九年三月二十六日、経営破たんを理由に閉園すると通知、入園予定の保護者に大きな混乱が起きた。無償化の対象とならない幼稚園類似施設の経営が苦しくなることは、これまで国会でもたびたび指摘されてきたところであり、発達障害などの理由から認可幼稚園への入園が認められない子どもたちが、行き場を失うことがあってはならないし、ユニークな教育方針が保護者から評価され、地域の幼児教育の一端を長年担ってきた施設など、多様な幼児教育の選択肢があって然るべきと私は考える。しかし、厚生労働省と文部科学省の間の責任の押し付け合いで、所管省庁さえわからないので、以下質問する。

一 川崎市によると、国の認可を受けていないものの、市が独自の認定基準で認定し、私立幼稚園等就園奨励費補助金を交付している幼稚園類似施設「幼児園」はA.L.C.貝塚学院を含め七園あり、鎌倉市では十園、横浜市は四園あると承知している。国の定めた幼稚園の設置基準の園庭などの基準を満たしていないものの、幼児教育を行うことを目的として設置されていて、幼稚園或いは保育施設としての認可を受けていない施設(以下、幼稚園類似施設という。)のうち、少なくとも自治体が認定や保育料の補助などを行っている施設については、保護者のニーズに応え、地域の幼児教育を担う重要な存在であることは明らかであり、認可外保育施設としての届出の有無にかかわらず、今般の無償化措置の対象とならない代わりに、国としても別途なんらかの支援の方策を検討すべきではないか。
二 幼稚園類似施設は、認可外保育施設の届出を出しても、保育の必要性のある児童しか無償化の対象とならないため、「保育可能」とみなされる専業主婦世帯は、無償化の対象にならない。このような幼稚園類似施設で行われている、小規模での教育や、野外活動や外国語教育を重視した活動など、多様な幼児教育の選択肢は、この国において保障されるべきと考えるが、政府の見解を明らかにされたい。
三 一方で、認可外保育施設としての届出を出していない幼稚園類似施設が、二〇一九年三月二十八日に結果がとりまとめられた「虐待が疑われるケースに係る学校・教育委員会等における緊急点検」の対象施設となっていなかったのは不適切ではないか。少なくとも「緊急点検を踏まえた対応」の周知対象に含めるべきではないか。
四 一日四時間以上、週五日、年間三十九週以上、個々の未就学児童を預かっていながら、認可外保育施設としての届出を出していない幼稚園類似施設における子どもの権利擁護については、どこの府省が所管しているのか。
五 無償化措置の前に、国として幼稚園類似施設の現状を把握するべきではないか。まずは鎌倉市や横浜市、川崎市のように、自治体が認定をしている幼稚園類似施設の現状把握を、自治体の協力を得て、二〇一九年度前半中に行うべきではないか。

 右質問する。



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