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令和元年五月九日提出質問第一六三号
安倍総理の「金正恩委員長と条件を付けずに向き合う」との発言に関する質問主意書
提出者 初鹿明博
安倍総理の「金正恩委員長と条件を付けずに向き合う」との発言に関する質問主意書
本年五月六日の夜、安倍晋三総理大臣は、北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長との日朝首脳会談について、首相公邸前で「私自身が金正恩委員長と条件を付けずに向き合わなければならない考えだ」と発言しました。
これまで、安倍総理は、北朝鮮の拉致、核、ミサイル問題について「対話のための対話では意味が無い」と発言してきたことから、多くの国民は、拉致問題について進展が無ければ、日朝首脳会談は行わない方針であると受け止めており、今回の安倍総理の「条件を付けずに向き合う」との発言は、これまでの方針を大きく転換したと感じていると思われます。
自民党内からも、逢沢一郎元国会対策委員長が安倍総理のこの発言について、「外交のことでありますので、もちろん全て国民に説明をしてというわけにはいかない。しかし、何がしかの説明責任を果たす義務も総理には同時にある」と発言し、安倍総理に説明責任があるとの認識を明らかにしています。
一方、河野外務大臣は「何も方針に変わりはない」、「何か拉致で動きがなければ、日朝の首脳会談をやらないということではないよと、入口の前に拉致問題を置いていないということです」と七日の記者会見で記者の質問に答え、方針は転換していないことを強調しています。
以上を踏まえ、以下質問します。
二 河野外務大臣は「何も方針に変わりはない」と答えていますが、これまでも、拉致問題の進展を首脳会談を行う条件としていなかったということなのか、明らかにされたい。
三 上記一及び二の通りであれば、国民の受け止めとは大きく異なると思われ、安倍総理は予算委員会もしくは党首討論等国会でこの発言の真意について説明する責任があると考えますが、政府の見解を伺います。
右質問する。