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令和元年六月十九日提出質問第二六六号
「老後資金二千万円報告書」に関する質問主意書
提出者 長妻 昭
「老後資金二千万円報告書」に関する質問主意書
令和元年六月十日の参院決算委員会で安倍首相は、「老後に月五万円の赤字であるかのように表現した点は誤解を与えた。高齢期の生活は多様で、生活水準や働き方、資産の状況もさまざまだ」と説明した。
しかし、例えば平成二十八年十月二十一日の衆議院厚生労働委員会でも総務省原田副大臣が「総務省の家計調査によりますと、二人以上の世帯のうち世帯主が六十五歳以上の無職世帯において、二〇一三年及び二〇一四年は赤字が拡大している状況が見られます」と「赤字」と答弁している。また、「世帯主が六十五歳以上の無職世帯における黒字の推移(二人以上の世帯)」との総務省作成資料において、「二〇一七年▲五万四千三百十七円」との記載のある資料を作成している。
つまり、「赤字」というのは総務省家計調査を公表する際の通常の表現であり、これが「誤解を与えた」とするならば、過去の国会答弁や作成資料すべてを撤回あるいは修正しなければならないと考えるが、内閣の見解を問う。
また令和元年六月十八日の参議院財政金融委員会にて、麻生財務大臣は、「百年安心というのを大前提にしてかなりの部分をこの年金でまかなえる」と答弁があった。この年金とは何を指し示すのか、また、「かなりの部分」とはどのような資料データに基づいた発言なのか、また、「かなりの部分」とは老後生活資金のどのくらいの比率であると認識しているのか。内閣の見解を問う。
右質問する。