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令和元年六月二十一日提出質問第三〇七号
独立行政法人国立病院機構を構成する病院に入院している筋ジストロフィー患者の在宅療養への移行に関する質問主意書
提出者 早稲田夕季
独立行政法人国立病院機構を構成する病院に入院している筋ジストロフィー患者の在宅療養への移行に関する質問主意書
独立行政法人国立病院機構を構成する百四十一の病院のうち、二十六の病院(以下、「二十六病院」という。)は、筋ジストロフィーをはじめとする神経・筋疾患系の難病に係る長期の入院療養等の提供及び障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律に基づく「療養介護」等の事業を年次計画に基づき実施していると承知しているが、人工呼吸器装着に伴う痰の吸引などの支援体制さえ整えば、在宅療養に移行できる筋ジストロフィー患者が長期に入院している事例が各地で散見されるとの情報があるので、以下、質問する。
二 二十六病院の中には、設立から現在に至るまで筋ジストロフィー患者の退院理由のほとんど全てが「死亡」となっている病院があると聞いているが、事実か。事実とすれば、疾患の特性を鑑みた上でもなお「第五期障害福祉計画等に係る国の基本指針」及び「障害者の権利に関する条約」の趣旨を踏まえ、今後改善されるべきではないかと考えるが、政府の見解をあきらかにされたい。
三 厚生労働省は、二十六病院に長期入院している筋ジストロフィー患者の食事介助、排泄、入浴、寝返り、ナースコール、外出、オピオイドの使用状況などの処遇、また退院実績、外出支援体制の有無、地域連携機能の有無、在宅療養への移行を希望している人数、家族から協力が得られない場合の在宅療養への移行支援ノウハウの有無などの在宅療養への移行に関して実態把握を行っているか。行っていないのであれば、在宅療養への移行の促進のために、実態把握を行うべきと考えるが、政府の見解をあきらかにされたい。
四 二十六病院に長期入院している筋ジストロフィー患者のうち、在宅療養への移行を希望する者の移行に必要な支援体制を、具体的に誰が、それぞれどのくらいの期間で、どのような工程で進めていくべきと考えているのか、政府の見解をあきらかにされたい。
右質問する。