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令和三年十二月十五日提出
質問第二一号

英国およびフランスに保管されている日本が保有するプルトニウムの保障措置状況に関する質問主意書

提出者  逢坂誠二




英国およびフランスに保管されている日本が保有するプルトニウムの保障措置状況に関する質問主意書


 我が国は過去、英国とフランスに原子力発電所から出る使用済み燃料の再処理を委託してきた結果、原子力委員会の報告によれば、二〇二〇年末現在、英国に約二十一・八トン、フランスに約十五・四トンのプルトニウムを保有している。
 英国は、二〇二〇年一月末、欧州原子力共同体(EURATOM)を離脱し、同年末までの移行期間を経て、離脱を完了した。また、今回の離脱に関連して日本と英国は二〇二〇年十二月、「日・英原子力協定改正議定書」に署名した。同議定書は、二〇二一年九月一日より発効している。
 プルトニウムは核兵器に転用可能な物質だが、英仏両国は核兵器保有国であることから、両国における保障措置は限定的である。我が国は所有するプルトニウムの管理状況に責任を負うべき立場であることから、両国に保管されている日本のプルトニウムの保障措置の状況について、政府の把握するところを質問する。

一 英国にあるプルトニウムの状況
 1 EURATOM離脱前、日本のプルトニウムは、英国のプルトニウムと分別管理されていたか否か。分別管理されていた場合、保管場所は別施設か同一施設か。また、日本のプルトニウムと他の顧客国のプルトニウムは物理的に分別されていたか。
 2 EURATOM離脱前、日本のプルトニウムへの保障措置は、EURATOMと国際原子力機関(IAEA)が共同実施していたか。その役割分担はどうなっていたのか。
 3 EURATOM離脱後、日本のプルトニウムは、英国のプルトニウムと分別管理されているか否か。分別管理されている場合、保管場所は別施設か同一施設か。また日本のプルトニウムと他の顧客国のプルトニウムは物理的に分別されているか。
 4 EURATOM離脱後、日本のプルトニウムへの保障措置は、英国の規制機関とIAEAが共同実施しているか。その役割分担はどうなっているのか。
 5 離脱前と離脱後で保障措置の適用の仕方で具体的に変わったことは何か。
 6 現在の英国における日本のプルトニウムに対する保障措置の実施方法と、日本におけるそれとの相違点は何か。
 7 改定議定書により、協定第七条のBとして以下が追加された。「3 転換、燃料加工、濃縮又は再処理の工程において他の核物質と混合されることにより、この協定の適用を受けている核物質の特定性が失われた場合又は失われたと認められる場合には、当該核物質の特定については、代替可能性の原則及び構成比率による比例の原則により行うことができる。」これは、何を意味するか。新しく追加されたのはなぜか。
二 フランスにあるプルトニウムの状況
 1 日本のプルトニウムは、フランスのプルトニウムと分別管理されているか否か。分別管理されている場合、保管場所は別施設か同一施設か。他の顧客国のプルトニウムと物理的に分別されているか。この点で英国での状況との間に差はあるか。
 2 日本のプルトニウムにIAEAとEURATOMの保障措置は実施されているか否か。実施されている場合、両者の役割分担はどうなっているか。
 3 日本のプルトニウムにIAEAとEURATOMの保障措置が実施されている場合、使用済み燃料の到着からMOX燃料の搬出に至るどの時点で実施されているか。工程毎に説明されたい。

 右質問する。

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