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令和四年六月八日提出
質問第九四号

台湾積体電路製造(TSMC)への助成金交付に関する質問主意書

提出者  井坂信彦




台湾積体電路製造(TSMC)への助成金交付に関する質問主意書


 昨年十月、台湾積体電路製造(以下、TSMC)は日本に子会社「Japan Advanced Semiconductor Manufacturing(JASM)」を設立すると発表し、同年十二月に台湾経済部はJASMが熊本県に二十八ナノメートル及び二十二ナノメートルの半導体工場を建設することを許可し、本年四月には工場建設が開始された。TSMCが熊本県の工場建設を決めた背景には、我が国政府が助成金交付を約束したからとされており、萩生田経済産業大臣は、TSMCの製造拠点設立表明を受け、複数年度にわたる支援の枠組みを速やかに構築すると表明している。そして、実際、令和三年度補正予算において先端半導体生産基盤整備基金を国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)に設立するため六千百七十億円を計上し、「先端半導体の生産施設整備等計画の実施に必要な資金の最大二分の一を補助する」とした。
 米国政府もTSMCのアリゾナ工場に対して補助金の支給を表明しているが、アリゾナ工場では五ナノメートルの半導体を製造予定と言われている。TSMCの熊本工場設立が我が国にとって多額の補助金を出すに見合うものなのか疑問視する声もあるところ、次の事項について質問する。

一 TSMC/JASMへの助成
 1 二〇二一年十二月十四日の衆議院予算委員会において、萩生田大臣は、TSMCの国内拠点を支援するということを政府で決めた事実はない旨答弁をしているが、本年二月十五日、TSMCはJASM熊本工場への投資額を、当初の計画より多い約八十六億ドルまで引き上げると発表している。TSMCがこのような発表を行い、なおかつ実際に工場建設まで着工したのは、日本政府からの助成を前提としたものと思われるが、TSMCもしくはJASMに対する助成の約束は口頭ベースを含め本当に存在しないのか。
 2 現時点までにTSMCもしくはJASMから先端半導体生産基盤整備基金補助金に対して特定半導体生産施設整備等計画の申請はなされていないのか。政府の把握するところを答えられたい。
二 先端半導体生産基盤整備基金の運用
 1 六千百七十億円もの税金を投入した先端半導体生産基盤整備基金は、真に「先端半導体の国内生産拠点を整備するとともに、その拠点での継続生産や、参画企業との共同研究開発等を進めることで、国内での先端半導体の安定供給」に資することが求められているが、そのためには助成を受けた企業が生産する半導体が国内の企業に供給されることの担保が必要になる。昨年十月十五日付日本経済新聞によると、JASMが製造する半導体は「国内に優先出荷する義務を課し、日本から撤退する場合は補助金を返してもらう仕組みにする方向」だとあるが、具体的にどのような仕組みになっているのか。政府が把握するところを答えられたい。
 2 先端半導体生産基盤整備基金がどのように運用されるかについては国民の関心が高いと思われるが、同基金のお金がどの企業にいくら助成されているというような運用実績について、政府としてどのような形で情報公開するのか。
 3 現時点で助成金交付を受けた企業がある場合には企業名及び助成金交付額について政府の把握するところを答えられたい。

 右質問する。

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