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令和四年八月三日提出質問第三号
住民自治の形骸化に関する質問主意書
提出者 櫻井 周
住民自治の形骸化に関する質問主意書
横浜市の市民団体が、横浜市が誘致を目指すカジノを含む統合型リゾート施設(IR)について、地方自治法第七十四条に基づいてその是非を問う住民投票を実施するための条例制定を二〇二〇年十二月に直接請求したが、二〇二一年一月に横浜市議会はこの直接請求を否決した。また、大阪市の市民団体が、大阪府と大阪市によるカジノを含むIRについて、地方自治法第七十四条に基づいてその是非を問う住民投票を実施するための条例制定を二〇二二年七月に直接請求したが、同月に大阪府議会はこの直接請求を否決した。
日本国憲法が規定する「地方自治の本旨」は、団体自治と住民自治で構成されていると解される。その住民自治を実現するために地方自治法では住民の直接請求を規定している。特に、自治体議会の議決や首長の方針と、住民の意見が異なる場合には、住民の直接請求が重要となる。ところが、住民の意思を確認する機会すら自治体議会が封じることになれば、住民自治は形骸化してしまう。
日本国憲法が規定する「地方自治の本旨」を構成する住民自治が機能するために、地方自治法において同法第七十四条等に準ずる住民投票の規定を設けるべきと考えるが、政府の見解如何。
右質問する。