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令和五年三月二十二日提出
質問第三三号

コンテナ輸送にかかる国際競争力強化における大阪港北港南地区国際海上コンテナターミナルの重要性に関する質問主意書

提出者  櫻井 周




コンテナ輸送にかかる国際競争力強化における大阪港北港南地区国際海上コンテナターミナルの重要性に関する質問主意書


 外国貿易用のコンテナ船においては大深度(十五m以上)の岸壁を必要とする大型船の導入が進んでいる。大型船は、運航の効率性を引き上げるために、特に欧州や北米航路において、寄港地を絞り込む傾向にある。そうした中で、我が国の港湾については国際コンテナ船の寄港地に選択されない傾向にあり、国際基幹航路における我が国への寄港回数が減少傾向にある。
 一方で、我が国の日本海側の港湾から韓国の釜山港などを経由して輸送する海外トランシップが増加する傾向にある。
 我が国から直接海外への輸送ができなくなれば、海上輸送コストの増大に繋がり、ひいては我が国の産業の国際競争力を削がれることになりかねない。したがって、国際コンテナ戦略港湾である京浜港と阪神港の国際競争力強化が急務である。
 大阪港における大深度を有する岸壁は北港南地区(夢洲)国際海上コンテナターミナルのみであり、北港南地区は西日本における国際コンテナ戦略港湾として重要であるところ、以下、質問する。

一 国際基幹航路における我が国への寄港回数が減少傾向にあることは、すなわち我が国の港湾が海上コンテナ輸送において国際競争力を失いつつあることの表れであると考えるところ、政府の問題意識と対策は如何に。
二 国際貿易と外貿コンテナ貨物は、コロナ禍などの影響で変動はあるものの、年々増加する傾向にあり、大阪港の港湾計画において北港南地区においてもコンテナ取扱量の拡大が位置づけられている。そのため、コンテナの蔵置・受渡し等を行う荷捌き地の拡張を行っている。さらに、その先を見据えて、大阪港で唯一の大深度岸壁を有する北港南地区(夢洲)国際海上コンテナターミナルを効率的に運用できるように拡張余地を確保することは極めて重要と考えるが、政府の見解は如何に。
三 大阪府および大阪市は夢洲地区特定複合観光施設の建設を予定しているが、これにより北港南地区(夢洲)国際海上コンテナターミナルの拡張余地が狭められることになり、国際戦略港湾競争力強化に反すると考えるが、政府の見解は如何に。
四 大阪港は、淀川と大和川の河口に位置し、土砂が堆積する。港湾の深度を確保するためには、定期的に浚渫が必要であり、浚渫土砂の処分場の確保も併せて重要である。夢洲地区の廃棄物処理場は大阪市が保有する唯一の最終処分場であり、収容能力を有効活用することは重要と考えるが、政府の見解は如何に。
五 北港南地区(夢洲)国際海上コンテナターミナルへのアクセス道路は夢舞大橋と夢咲トンネルの二つである。今後は、コロナ禍からの経済回復や海外トランシップ回避対策などから道路での交通量の増加が予想される。これに加えて、二〇二五年国際博覧会の建設工事のための車両が流入すれば、渋滞が発生しかねないと懸念される。さらに、大阪・夢洲地区特定複合観光施設の区域整備計画が認可されて建設工事がスタートすれば渋滞の激化が懸念される。すなわち、建設工事にかかる車両の流入によって、コンテナ物流が滞ることが懸念されるが、政府の見解は如何に。
六 大阪市長は夢洲地区について「負の遺産」と発言したが、大阪港の北港南地区は国際海上コンテナターミナルとして極めて重要な位置づけであり、廃棄物最終処分場も兼ね備えた我が国の国際物流の中心の一つであると考える。政府は、夢洲を負の遺産と認識しているか。

 右質問する。

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