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令和五年六月十五日提出質問第一一五号
介護福祉士国家試験を受験する外国人に向けた多言語対応の配慮に関する質問主意書
提出者 青山大人
介護福祉士国家試験を受験する外国人に向けた多言語対応の配慮に関する質問主意書
介護・福祉業界においては人材不足が深刻である一方、志望者は減少傾向にあり、二〇四〇年度には約二百八十万人の介護職員が必要との推計があり、二〇一九年度の介護職員数二百十一万人からは約六十九万人の開きがある。こうしたことから、将来的には外国人材に頼らざるをえないという指摘もある。
しかし、我が国の介護福祉士国家試験の筆記試験は日本語による試験のみである。外国人受験者は、問題文を読むだけでも日本人受験者と比べて時間がかかってしまい、試験時間を無駄に費やしてしまうことが指摘されている。外国人受験者に対し、漢字のルビ振りや試験時間延長の配慮がなされてきたとはいえ、更なる検討が必要である。
実際に介護・福祉の知識・スキルを十分に持ち、日本語での会話・コミュニケーション力に問題がない場合でも、日本語独特の難解な読み書きが枷となって筆記試験で十分に力を発揮できないとなれば、その外国人の介護・福祉業務の実力を真に測ることができず、介護・福祉業界にとっても貴重な人材を逃しかねない。
懸念されるであろう、筆記試験を読解できる程度の日本語能力は、試験合格後に介護・福祉業務を行う中で日々伸ばしていくといった発想の転換も必要と考える。
そこで、以下質問する。
優秀な介護・福祉人材の確保のためにも、介護福祉士国家試験の筆記試験において外国人受験者に配慮し、例えば、英語等多言語による併記を増やし問題文を理解しやすくする、又は多言語で筆記試験を用意し選択できるようにする等、多言語対応を取り入れる必要があると考える。政府の見解や今後の検討の予定、今後の方針等を伺う。
右質問する。