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令和六年十月三日提出
質問第三〇号

我が国産業の国際競争力の低下に関する質問主意書

提出者  原口一博




我が国産業の国際競争力の低下に関する質問主意書


 近年、我が国産業の国際競争力の低下が国内外で広く指摘されており、特にハイテク分野において顕著である。文部科学省科学技術・学術政策研究所「科学技術指標二〇二四」によれば、日本のハイテクノロジー産業の貿易収支比は、一九九〇年初めは諸外国の中でも特に輸出超過が目立っていたが、長期的に低下傾向で推移し、二〇一一年以降は輸入超過となっている。
 このような状況となったのは、新興国の成長といった外部的要因にとどまらず、我が国の産業構造の変化のほか、知的財産の軽視や緊縮財政・増税路線の継続といった政府の政策が背景にあると考えられる。また、日本企業の技術革新が十分でなかったことのみならず、政府による産業政策が他国に比べて不十分であったのではないか。
 これらを踏まえ、我が国産業の国際競争力の低下について、以下、質問する。

一 我が国産業の国際競争力の低下の原因分析
 政府がこれまでに実施してきた産業政策が十分機能しなかったことが、現在の我が国産業の国際競争力の低下を招いたと考えるが、我が国の産業の国際競争力が低下している要因についてどのように分析しているか、政府の見解を問う。
二 現行のハイテク分野への支援策の実効性
 特にハイテク産業については、これまで政府において様々な支援策が講じられてきたものと承知しているが、それにもかかわらず国際競争力の低下を招くに至った具体的要因を、政府としてどのように分析しているか。また、現在取り組まれている支援策は、我が国のハイテク産業が国際競争力を回復するために、諸外国の支援策と比較して十分実効性があるものと認識しているか。実効性ありとするのであれば、その具体的根拠について伺いたい。
三 今後の産業政策の在り方
 ハイテク分野への支援の強化も含め、今後、我が国産業の国際競争力を再び高めるために、政府はどのような施策を講じていくつもりか。政府が考える有効な対策を明示していただきたい。

 右質問する。

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