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令和六年十二月六日提出
質問第四八号

クロマグロの漁獲枠拡大に関する質問主意書

提出者  井坂信彦




クロマグロの漁獲枠拡大に関する質問主意書


 二〇二四年十一月から十二月にかけて、太平洋でのクロマグロの資源管理を話し合う国際会議「中西部太平洋まぐろ類委員会(WCPFC)」第二十一回年次会合が、南太平洋のフィジーで開かれた。
 報道によると、太平洋でのクロマグロの親魚の資源量は、一九六〇年代には十万トン以上あったが、その後は減少している。推計方法の変更で単純比較はできないものの、二〇一〇年には一万二千トン余りまで落ち込んでいた。こうした中で国や地域ごとの漁獲枠を決めるなど規制を強化した結果、資源量は回復基調となってきていた。二〇二二年の資源量は、目標としていた十二万五千トンを上回る十四万四千トンにまで増えているという。
 二〇一六年には、日本の水産物を取り扱う六つの事業者が連名で「太平洋クロマグロ保全の誓い」を発表した。二〇一五年に持続可能な開発目標(SDGs)が国際連合で採択され、水産資源の持続可能性を高める取組がスタートし、目に見える成果を上げたものといえる。
 こうした状況を受けてWCPFCは、日本の近海を含む中西部太平洋での大型クロマグロの来年の漁獲枠を、これまでの一・五倍に増やすことで合意した。また三十キロ未満の小型クロマグロは今より十%増やすことで合意した。これにより二〇二五年一月から二〇二六年三月までに日本が漁獲できるクロマグロは、大型が二千八百トン余り増えて八千四百二十一トンに、小型が四百トン増えて四千四百七トンになる。
 二〇一四年に小型のクロマグロの漁獲枠が設けられて以降初めて枠が拡大することから、以下、政府の見解を伺う。

一 太平洋のクロマグロは、目標を上回る資源量にまで回復した。クロマグロは海の食物連鎖の頂点とも言われているが、増えすぎることで他の魚介類の生態系への影響は考えられるか、政府の見解を伺う。
二 二〇一〇年代には多くの環境保護団体から、クロマグロの漁獲枠の削減量が十分でないと非難があった。今回の漁獲枠の拡大に対し、環境保護団体による反応はどのようなものか。政府の知るところを伺う。
三 日本以外の国や地域においても漁獲枠の拡大がされると考えられるが、クロマグロ資源量の持続可能性について政府の見解を伺う。
四 拡大された漁獲枠について、誰がその漁獲枠を利用するのか。全事業者に等しく分配するのか、大手事業者よりも中小規模事業者を優先するのかなど、政府の見解を伺う。
五 現在、クロマグロを一般人が釣った場合(遊漁)、三十キロ以上のものは一人一日一尾まで取得することができ、その重量や海域等を水産庁へ報告する義務がある。また三十キロ未満のものはリリースしなければならない。このクロマグロの遊漁に関する規制を見直すことは考えているか、政府の見解を伺う。
 
 右質問する。

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