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令和七年十一月十日提出
質問第五六号

夜行列車の振興に関する質問主意書

提出者  八幡 愛




夜行列車の振興に関する質問主意書


 夜行列車は、かつて全国を結んでおり、長距離移動の手段としてだけでなく、旅情を感じる日本文化の一端としても広く国民に親しまれてきたが、近年では、航空路線網や夜行バス路線網の拡充、新幹線による昼間移動の短縮化などにより、大幅に減少している。
 その一方で、SNS上では「夜行列車を復活してほしい」との投稿が広く共感を呼ぶなど、時間の有効活用、ストレスの少ない移動、鉄道旅の再評価といった観点から、再び夜行列車の社会的意義が注目されていると承知している。特に、時間の有効活用という観点からは、仕事を終えた夜に乗車し、翌朝早く目的地で活動を開始できるという夜行列車の利便性は、現代においても依然として高い価値を持つと考える。
 さらに、夜行列車は、都市圏と地方を直接結び、観光振興や地域経済の活性化に寄与する可能性を持つ。また、鉄道は、航空機や自家用車に比べて温室効果ガス排出量が少なく、脱炭素社会の実現という政策目標にも資する移動手段であると考える。
 以上を踏まえ、政府に質問する。

一 政府は、夜行列車の存在がもたらす「夜間移動による時間の有効活用」及び「都市圏と地方圏を直結する社会的役割」について、どのような政策的意義を認識しているか。
二 夜行列車の減少に至った主な要因について、政府としての公式な分析を示されたい。また、その中で制度的・インフラ的課題として政府が把握しているものは何か。
三 観光立国推進基本計画における「地方誘客促進」及び「持続可能な観光」の観点から、夜行列車を活用した新たな観光ルート(例:鉄道と宿泊を一体化した観光列車)の構想を支援する考えはあるか。
四 鉄道事業者が夜行列車の復活や新設を検討する場合、線路、車両等の保守・更新、乗務員の確保等の課題を克服するための支援制度(補助金、税制優遇、グリーン投資支援など)を設ける考えはあるか。
五 環境政策の観点から、航空・自動車交通の代替として夜行列車を再評価し、温室効果ガス排出削減に資する交通体系として位置付けることの是非について、政府の見解を示されたい。
六 地方創生、観光政策、脱炭素化の各観点を統合しつつ夜行列車の再生を図るための政府としての方針をまとめた「夜行列車再生戦略」を策定する考えや、これを検討する省庁横断的な枠組みを設ける考えはあるか。

 右質問する。

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