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令和七年十一月十二日提出質問第六二号
中国の大使級総領事による我が国への脅迫とペルソナノングラータ通告に関する質問主意書
提出者 松原 仁
中国の大使級総領事による我が国への脅迫とペルソナノングラータ通告に関する質問主意書
中華人民共和国(中国)の薛剣駐大阪大使級総領事は、本年十一月八日、自らの官職名を明示したソーシャル・ネットワーキング・サービス「X」の公開アカウントにおいて、高市早苗総理大臣が台湾有事に関して「存立危機事態になりうる」と答弁した旨を報じる朝日新聞デジタル版公式アカウントの投稿を引用し、「勝手に突っ込んできたその汚い首は一瞬の躊躇もなく斬ってやるしかない。覚悟ができているのか。」との投稿を行った。この投稿は、「斬首」という殺害を想起させる脅迫により、我が国の政治的意思決定又はその実施に影響を及ぼそうとするものであり、到底看過し得ない。
薛大使級総領事は、当該投稿を削除したものの、本年十一月九日、別の投稿において、「くれぐれも最低限の理性と遵法精神を取り戻して理性的に台湾問題を考え、敗戦のような民族的潰滅を喰らうことが二度とないようにしてほしい。」と述べている。
薛大使級総領事が、令和三年にも、ツイッター(当時)において、「台湾独立=戦争。はっきり言っておく!中国には妥協の余地ゼロ!!!」と恫喝する投稿を行ったことは、本職が、「中国の大使級総領事による台湾への「戦争」恫喝に関する質問主意書」(第二百七回国会質問第三〇号)で指摘したとおりである。さらに、本職が、令和六年五月三十一日に開催された衆議院外務委員会で述べたように、薛大使級総領事は、和田有一朗衆議院議員、北神圭朗衆議院議員等の複数の国会議員に対し、台湾といかなる接触も往来もするなと圧力をかける文書を送付している。
以上を踏まえ、次の事項について質問する。
一 薛大使級総領事が本年十一月八日に行った、「勝手に突っ込んできたその汚い首は一瞬の躊躇もなく斬ってやるしかない。覚悟ができているのか。」との投稿について、我が国に赴任する外交官の投稿(発言)として適切なものか、政府の見解如何。
二 度重なる不適切な言動を踏まえ、薛大使級総領事に対し、ペルソナ・ノン・グラータの通告を行い、速やかに国外退去を求めるべきと考えるが、政府の見解如何。
右質問する。

