答弁本文情報
平成十八年十一月十日受領答弁第一二七号
内閣衆質一六五第一二七号
平成十八年十一月十日
衆議院議長 河野洋平 殿
衆議院議員川内博史君提出諸外国における著作権等の保護期間及び孤児作品(著作権者等不明作品)に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。
衆議院議員川内博史君提出諸外国における著作権等の保護期間及び孤児作品(著作権者等不明作品)に関する質問に対する答弁書
一の1)について
千八百九十六年五月四日にパリで補足され、千九百八年十一月十三日にベルリンで改正され、千九百十四年三月二十日にベルヌで補足され並びに千九百二十八年六月二日にローマで、千九百四十八年六月二十六日にブラッセルで、千九百六十七年七月十四日にストックホルムで及び千九百七十一年七月二十四日にパリで改正された千八百八十六年九月九日の文学的及び美術的著作物の保護に関するベルヌ条約(昭和五十年条約第四号。以下「ベルヌ条約」という。)第七条(6)の規定は、保護期間の上限については言及しておらず、加盟国が著作権の保護期間を無期限とすることを必ずしも禁止しているとは言えないものと考えられる。
ベルヌ条約加盟国は、本年十月末現在で百六十二か国に上り、そのすべての国における著作権の保護期間を把握していないので、お答えすることは困難であるが、把握している限りでは、著作権の保護期間を無期限としている国を承知していない。
米国においては、著作者の国籍又は著作物の発行地にかかわらず、米国で保護される著作物については、同一の著作権の保護期間が適用されることとされていることは承知しているが、その理由については承知していない。
御指摘の六か国における著作権の保護期間に係る制度について、詳細を承知していないので、お答えすることは困難である。
御指摘の報告書について、詳細を承知していないので、お答えすることは困難である。
二千四年七月に欧州委員会がとりまとめた「著作権及び関連する権利の分野における欧州委員会の法的枠組みのレビューに関するスタッフ・ワーキングペーパー」には、欧州連合加盟各国における著作隣接権の保護期間の延長について、実演家は著作者と同様の創作性を求められるので、著作隣接権の保護期間は、著作権の保護期間と同一にすべきとする賛成意見、著作隣接権の保護期間の延長は、消費者の音楽の選択の幅を狭めるとする反対意見等が記載されている。どのような立場の者がこれらの意見を述べているかについては、記載されていない。
お尋ねの点については、承知していない。
御指摘の法案の詳細を承知していないので、お答えすることは困難である。
御指摘の勧告では、著作権者達の緊密な協力を得て、著作権者が不明である著作物の利用を容易化するための仕組みの導入を促進すべきこと等が記載されている。
御指摘の報道の内容を承知していないので、お答えすることは困難である。
御指摘の欧州デジタル図書館計画の現状を承知していないので、お答えすることは困難である。
著作権者が不明である著作物の利用を可能とするための方策等については、諸外国の動向も十分踏まえつつ、文化審議会著作権分科会における検討の要否も含め、今後ともよく研究してまいりたい。