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答弁本文情報

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平成十八年十一月十日受領
答弁第一三二号

  内閣衆質一六五第一三二号
  平成十八年十一月十日
内閣総理大臣 安倍晋三

       衆議院議長 河野洋平 殿

衆議院議員照屋寛徳君提出ボリビア共和国のコロニア・オキナワにおける先住民の農地不法侵入事件に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。





衆議院議員照屋寛徳君提出ボリビア共和国のコロニア・オキナワにおける先住民の農地不法侵入事件に関する質問に対する答弁書



一及び二について

 平成十七年十月、ボリビア共和国農事高等裁判所は、従前に侵入を受けた土地二十二ヘクタールにつき、屋良朝英氏の土地占有権を確認し不法侵入者退去の命令を下したサンタクルス県農事裁判所の判決(同年七月)を支持し、同地に侵入したモンテベルデ村在住の農民約五十名の訴えを棄却する判決を下した。この判決を受け、ボリビア警察当局は、平成十八年二月、同地を占拠していた農民四十二家族を排除し現在に至っていると承知している。
 他方、同氏は、右の土地とは別に、新たに農民の占拠が生じている土地百四十一ヘクタールの占有権を主張してサンタクルス県農事裁判所に提訴し、係争中であると承知している。
 日本国政府は、在ボリビア日本国大使館を通じ、在留邦人の安全及び財産を保護する観点から、ボリビア警察当局に申入れを行っているほか、農村開発・農牧・環境大臣及びサンタクルス県知事を始めボリビア側関係者に対し、当事者間の話合いによる事態の解決に向けた協力を求めてきている。

三から五までについて

 本件については、在ボリビア日本国大使館及び在サンタクルス出張駐在官事務所を通じ事態の詳細な把握に努めてきたところであり、屋良氏本人、同氏の弁護士、現地日系人団体等からも、現地情勢の推移につき詳細な情報を得てきている。
 御指摘の安全対策についても、屋良氏本人からの説明を受け、平成十八年三月に、白川光徳ボリビア共和国駐箚特命全権大使から農村開発・農牧・環境大臣に対し、本件問題の推移に関心を有している旨を伝えるとともに屋良氏の身の安全の確保につき協力を要請し、同大臣より、屋良氏の身の安全の確保につき約束する旨の回答を得た。同年七月及び八月には、同大使が現地サンタクルス県において屋良氏の弁護士から法的側面について詳細に聴取した上で、同大臣及び同県知事に対し問題の解決に向けた協力の要請を行った。同年十月には、在ボリビア日本国大使館より、現地日系人団体に対しても、引き続き状況把握に努め、同大使館と緊密に連携をとるよう依頼している。なお、屋良氏及び同氏の弁護士からは、常時状況を聴取している。
 いずれにせよ、屋良氏が関係当局より不当な扱いを受けたり、身体の安全が脅かされることのないよう、農村開発・農牧・環境大臣及びサンタクルス県知事を始め関係当局に対し必要な働きかけを続けていく考えである一方、土地の占拠問題自体の解決は、現在同国の司法手続に付されており、その推移を見極める必要があると考える。



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