答弁本文情報
平成十九年十一月二十日受領答弁第二〇六号
内閣衆質一六八第二〇六号
平成十九年十一月二十日
衆議院議長 河野洋平 殿
衆議院議員近藤昭一君提出政府の記録管理に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。
衆議院議員近藤昭一君提出政府の記録管理に関する質問に対する答弁書
一について
お尋ねについては、政府として、行政に対する国民の信頼を損ねたことは遺憾であると認識している。なお、行政機関が保有する行政文書の管理については、行政を適切に遂行するとともに、情報公開を通じて国民に対する説明責任を果たすという観点から、より一層適切に実施していくことが必要であると考えている。
政府の活動の記録や歴史の事実を後世に伝えることは、現在及び将来の国民に対する説明責任を果たす観点から極めて重要であると認識している。
政府としては、文書管理に関する制度が一層適切に運用されるよう努めることはもとより、行政文書や歴史資料として重要な公文書等の管理の一層の充実のための法制度の在り方も含め、今後の文書管理等の在り方について検討してまいりたい。また、今後、各府省庁の文書管理について、現状を評価するとともに、公文書等の現用段階から将来、独立行政法人国立公文書館(以下「公文書館」という。)に移管することがふさわしいものを評価・選別する仕組みとしての「中間書庫システム」の試行等を進めていくこととしている。
さらに、公文書館については、体制等を充実することが必要であると認識しており、諸外国の国立公文書館の実情に関する調査等も踏まえ、その方策についても検討してまいりたい。
お尋ねの戦時中の歴史資料として重要な公文書等については、先の大戦が終了した昭和二十年までに作成又は取得し、各府省庁が保有している行政文書を、保存期間満了時に、公文書館等へ移管することとしており、今後とも、その移管を進めてまいりたい。
また、公文書館等で保存している戦前・戦中のアジア歴史資料については、アジア歴史資料センター等において、インターネットを通じ、順次提供してきており、今後ともその充実に努めてまいりたい。