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答弁本文情報

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平成二十年五月二十七日受領
答弁第三九六号

  内閣衆質一六九第三九六号
  平成二十年五月二十七日
内閣総理大臣 福田康夫

       衆議院議長 河野洋平 殿

衆議院議員山井和則君提出後期高齢者終末期相談支援に関する再質問に対し、別紙答弁書を送付する。





衆議院議員山井和則君提出後期高齢者終末期相談支援に関する再質問に対する答弁書



一について

 筋萎縮性側索硬化症を含め、終末期について、特別な定義を置いているわけではなく、診療を担当する保険医において個別に終末期を判断することとなるものである。

二について

 お尋ねのような場合については、後期高齢者終末期相談支援料は算定できない。また、高齢者の医療の確保に関する法律(昭和五十七年法律第八十号)において罰則は規定していないが、個別の事実関係を踏まえ、例えば医師法(昭和二十三年法律第二百一号)第十九条第一項の応召義務等に照らし、問題の有無等を判断の上、適切に対応することとなるものと考えている。

三について

 御指摘の「事前指示書」の意味するところが必ずしも明らかではないが、「診療報酬の算定方法の制定等に伴う実施上の留意事項について」(平成二十年三月五日付け保医発第〇三〇五〇〇一号厚生労働省保険局医療課長及び厚生労働省保険局歯科医療管理官通知。以下「留意事項通知」という。)においては、患者の病状の変化等に応じて、また、患者の意思が変化するものであることに留意して、その都度現在の病状、今後予想される病状の変化等について説明し、患者の十分な理解を得ることを明記しているところであり、厚生労働省としては、筋萎縮性側索硬化症の患者を含め、患者の意思を適切に確認するよう求めているところである。

四及び五について

 御指摘の事例の具体的内容が必ずしも明らかではないが、たとえ患者本人の事前の意思が明らかであったとしても、患者が現に治療を求めた場合には、診療に従事する医師は、医師法第十九条第一項において、正当な事由がなければ、これを拒んではならないとされており、一般的には、医師は必要な治療を行うべきものであると考える。

六について

 御指摘の「事前指示書」の意味するところが必ずしも明らかではないが、後期高齢者終末期相談支援料は、保険医が、患者の同意を得て、看護師と共同し、患者及びその家族等とともに、終末期における診療方針等について十分に話し合い、その内容を文書等により提供した場合に算定できるものであり、介護を含めた生活支援を受けながら、最後まで徹底した治療継続を望むという患者の希望を当該文書にまとめることはあり得るものである。
 厚生労働省としては、このような患者の希望が出来る限り尊重されるよう、これまでも介護サービスの充実を含め、在宅療養を支援するための様々な施策を推進してきているところであり、今後とも在宅療養の環境整備に努めてまいりたい。

七及び八について

 後期高齢者診療料は、糖尿病等の慢性疾患を主病とする後期高齢者に対して、他の疾患に関する情報の把握も含め、その心身全体の継続的かつ計画的な医学管理を行った場合に評価を行う診療報酬項目であり、後期高齢者診療料を算定する保険医療機関以外の保険医療機関を受診することを制限するものではない。
 また、御指摘の「事前指示書」の意味するところが必ずしも明らかではないが、六についてでお答えしたとおり、後期高齢者終末期相談支援料は、保険医等が、患者及びその家族等とともに、終末期における診療方針等について十分に話し合い、その内容を文書にまとめることで足りるものであり、終末期の診療方針を決定した上で文書にまとめることまでを求めているものではない。また、留意事項通知においては、患者の十分な理解が得られない場合等には、当該文書提供が診療報酬の算定対象とならないこと、終末期と判断した患者であるからといって患者に意思の決定を迫ってはならないこと等を明記しているところである。このようなことから、御指摘は当たらないものと考えている。



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